ベルギーの首都ブリュッセルは、グラン=プラスのように優雅な建築物が続く都市。市内の世界遺産としては、実は近代建築も登録されていて、合計で3つも登録されています。
ここでは、ブリュッセルの世界遺を世界遺産マニアが一覧にして分かりやすく解説。それぞれの遺産を簡潔に解説していきましょう。
ブリュッセルのグラン=プラス
ブリュッセルの中心部にあるグラン=プラスは「大広場」という意味で、約110m×70mの広さを誇る旧市街の中心でもあります。
12世にグラン=プラスの原型となる市場が設立され、13〜14世紀にはグラン=プラスの周囲に市庁舎やギルドハウスが築かれました。ギルドとは、同業者組合のようなもので、グラン=プラスにはパン職人や肉屋、仕立て屋など、木造のギルドハウスが多く建造されました。
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ストックレー邸
アドルフ・ストックレーは1871年にベルギーの銀行家の家に生まれ、銀行の頭取になった人物。彼はウィーンでウィーン分離派のヨーゼフ・ホフマンに出会い、私邸の建築を依頼しました。そして、予算の上限もなかったので、邸宅はホフマンのやりたい放題に作れたという経緯があります。
ストックレー邸は、ホフマンの指導の下で、内外の建築、装飾、家具、庭園、花壇など、すべてを同時にデザインするという「総合芸術作品(ゲザムトクンストヴェルク)」を実現した邸宅。
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建築家ヴィクトル・オルタの主な都市邸宅群(ブリュッセル)
ヴィクトル・オルタは、アール・ヌーヴォー建築家の一人で、ブリュッセルのアール・ヌーヴォー建築家の中心人物でもありました。彼はアール・ヌーヴォーの装飾美術に感銘を受けると、建築デザインに光を取り込み、曲線を多用し、鋼鉄などの新しい素材を使用するという革新的な建築物を設計。
ブリュッセル市内には多くのアール・ヌーヴォー建築が存在していたのですが、現在残っているのはタッセル邸、ソルヴェー邸、ヴァン・エドヴェルド邸、オルタ邸のみ。
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世界遺産マニアの結論と感想
ブリュッセルというと、グラン=プラスのように古風な町並みのイメージはありますが、近代になると総合芸術作品やアール・ヌーヴォーなど、新しいスタイルの建築様式などが発展したために、モダニズム建築の遺産が2つも登録されているのです。
※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。