イタリアといえば、お城というよりも遺跡や宮殿、修道院のイメージがありますが、実は世界遺産にも登録されるほどに貴重なお城も国内には点在しているって知っていますか?ここでは世界遺産に登録されたお城を世界遺産マニアが一覧にして分かりやすく解説していきましょう。
ナポリ歴史地区
ナポリは、イタリア南部のカンパニア州の州都。ここは古代から地中海での交易で栄えた都市で、ヨーロッパでも最も古い都市の一つでもあります。
卵城
12世紀にサンタルチア港の小島にノルマン人によって建設された要塞。伝説によると、ローマ時代の詩人が卵を城に埋め込み、卵が割れる時にナポリに危機が来るだろうと呪文をかけたという伝承があることから「卵城」と呼ばれます。
ヌオヴォ城
13世紀のアンジュー家によって建造された城で、卵城と区別するために「新しい(Nuovo)城」を意味するもの。しかし、戦争によって破壊され、現在見られる城は15〜18世紀にかけて再建。正面に3つの塔があり、そのうちの2つの塔の間が入口になっているという珍しい建造物です。
サンテルモ城
ヴォメロの丘の上に建つ建造物で、ナポリを見下ろす位置に建っています。城はアンジュー家によって13世紀に建造され、16世紀にスペイン人によって星型の城郭へと改築されました。隣にあるサン・マルティーノ修道院は14世紀に建造され、建築家ファンザーゴによってデザインされた回廊が残っていて、現在は博物館となっています。
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カステル・デル・モンテ
プッリャ州のアンドリア郊外にあるカステル・デル・モンテは、1240年に学問と芸術を好んだ神聖ローマ皇帝・フリードリヒ2世によって建設された城。天文学や数学などを駆使して、八角形にされており、城は教養が高かったフリードリヒ2世の数学への深い関心が見られます。
城は当時としてはユニークなデザインで、八角形の構造になっており、それぞれの角にはまた八角形の塔が設けられています。実は黄金比を用いられて建設されているという点で、ルネサンスを先取りしたもの。
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エステンセ城
フェラーラは、イタリア北部に置するエミリア=ロマーニャ州のフェラーラ県の県都。イタリア北部を横断するポー川のデルタ地帯に設立され、古来から栄えた都市でもあります。
城は1385年に建造された、フェラーラ公のエステ家の居城。4つの塔が併設された城で、イタリアでは珍しく、堀で囲まれています。外観はシンプルな構造ではありますが、オーロラの間や遊戯の小広間・大広間など、天井画が美しく、ルネサンス時代に施された装飾が現在でも見られるというのが特徴。
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グリンツァーネ・カヴール城/ピエモンテのブドウ畑の景観:ランゲ=ロエーロとモンフェッラート
ピエモンテ州南部、北はポー川、南はリグリア・アルプスの間に位置するエリアは、何世紀にも渡ってブドウ栽培が行われ、ワイン製造に関する技術やワインにまつわる経済などの発展の経緯が見られます。
イタリア統一を果たしたカブール伯爵が住んでいたグリンツァーネ・カヴール城も構成資産になっていて、彼はワインの新しい技術を導入して、その品質を向上させることに成功しました。現在も城の周囲にはブドウ畑が広がっています。
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世界遺産マニアの結論と感想
イタリアの城というと、ちょっとマニアックではあるものの、それぞれに当時の最先端の技術が施された美しい城が多いのが特徴。もちろん、見ごたえも抜群なので、ぜひディープに楽しんでくださいね。
※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。