モロッコは先史時代から現在の主要民族であるベルベル人が暮らす地であり、その後はフェニキア人やローマ人が訪れるようになると、沿岸には植民都市が築かれました。
現在ではマラケシュやカサブランカのような旧市街のイメージが強い国ですが、実はいくつか古代遺跡もあり、世界遺産として登録されている遺跡はもあります。ここでは世界遺産に登録された遺跡を世界遺産マニアが一覧にして分かりやすく解説していきましょう。
ヴォルビリスの考古遺跡
ヴォルビリスは、モロッコの首都ラバトと古都であるフェスの間に位置する考古遺跡。ここは肥沃な土地で、古くから集落があったものの、ローマ帝国がこの地を支配し、ローマ属州マウレタニア・ティンギタナとなると、小麦やオリーブなどが生産される農業都市へと変貌しました。
遺跡には、カラカラ帝の凱旋門など、壮麗なローマ建築が今でも残っています。その後、イスラム王朝の首都となった時期もありますが、18世紀のリスボン大地震で被害を受け、19世紀から発掘と修復が行われてきました。
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近代的首都と歴史的都市をあわせもつ遺産ラバト
ラパドはモロッコ王国の首都であり、モロッコ北西部に位置する都市。人口は65万人と世界的に知名度は低いものの、20世紀のフランス保護領時代に設立されたモダニズム都市でもあります。
街の北側にある旧市街ではムワッヒド朝時代(1130〜1269年)になると、世界最大級のモスクを建造しようとしたものの、頓挫。現在は中途半端に建造された「ハサンの塔」が遺構として残っています。
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世界遺産マニアの結論と感想
モロッコ国内には遺跡が多いのですが、世界遺産として登録されているのはほとんどが旧市街で、なかなか遺跡という遺跡はないですね。とはいえ、ヴォルビリスはローマ遺跡としては保存状態がよく、見ごたえ抜群。さらには首都ラバトにもイスラム時代の遺構が残っているので、ぜひディープに楽しんでくださいね。
※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。