埼玉県といえば、かつて小江戸と呼ばれた城下町・川越や美しい自然の中に有名な神社がある秩父など、お手軽に訪れることができる観光地で有名なエリア。歴史的建造物が残されているものの…世界遺産はあるでしょうか?
ここでは、埼玉県の世界遺産はあるのか?世界遺産マニアが分かりやすく解説していきましょう。
埼玉県に世界遺産は存在しない?
関東地方でも中央部に位置する埼玉県。西部の秩父地域は山岳地帯ですが、それ以外は関東平野の一部となっていて、農地が多く広がっています。江戸時代は宿場町が多く築かれ、特に川越は小江戸と呼ばれるほどに繁栄し、今も当時の町並みが見られることから人気の高いエリア。秩父地域には豊かな自然が残っていて、秩父三社といった古くから残る神社もあることで知られます。
しかし、観光客には人気のあるスポットではありますが、どれも世界遺産としては登録されていません。これはなぜでしょうか?
実は世界遺産に登録させるには、世界遺産条約の締約国の政府が世界遺産センター(世界遺産委員会事務局)の協力を受けながら世界遺産候補である「暫定リスト」を作成する必要があるのです。つまり、暫定リストに掲載されていない遺産は、世界遺産に推薦することはできません。
そして、現在の日本の暫定リストには埼玉県の遺産は記載されていないため…残念ながら世界遺産になる可能性は今のところ0%です。まずは、世界遺産になるほどの魅力的なスポットを、世界遺産にする理由を探す段階である限り、世界遺産は生まれないのです。
埼玉県には世界遺産がないが、近くには世界遺産「富岡製糸場と絹産業遺産群」がある!
埼玉県には世界遺産はないですが、群馬県でも南部に位置する富岡と周辺には「富岡製糸場と絹産業遺産群」があり、特に埼玉県に面した伊勢崎市にある「田島弥平旧宅」は風を利用することで蚕を生産する「清涼育」が行われたことでも有名。
他にも藤枝市の「高山社跡」は、養蚕の教育の場であり、ここでは通風と温度の調節をして蚕を育てるという「清温育」を開発した高山長五郎の生家があった場所でもあります。
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世界遺産マニアの結論と感想
残念ながら埼玉県には世界遺産がありません。しかし、埼玉県北部は伊勢崎市や藤枝市と面しているので、日帰りでも行ける距離。世界遺産巡りの拠点としては理想的な位置にあるので、世界遺産を求める人にもおすすめのエリアでもありますよ。
※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。