南米大陸の南東部に位置し、ブラジルとアルゼンチンという大国に挟まれた小さな国。それもあり、大国の係争地となったことから、スペインとポルトガルのそれぞれ建築様式が残る旧市街があり、国土の7割が牧場と牧草とされることから世界的な食肉工場の跡など、さまざまな遺産があります。そんなウルグアイは世界遺産はいくつあるでしょうか?
ここでは、ウルグアイの世界遺産を世界遺産マニアが一覧にして分かりやすく解説。それぞれの遺産を簡潔に解説していきましょう。
コロニア・デル・サクラメントの歴史的町並み
コロニア・デル・サクラメントは、ウルグアイ南西部のラプラタ川沿いにある港湾都市です。ここは当時スペインが支配していたアルゼンチンとポルトガルが支配していたブラジルの国境にあった場所。何度も破壊と修復を繰り返すうちに、19世紀後半には、石壁や屋根、格子など、それぞれの国の伝統様式を持つ都市になりました。
旧市街は植民地時代の名残が残る、コロニアル様式の建築物が多く残っています。特に旧市街は2階建ての家はあまりなく、ほぼ1階建ての家だけで構成。これは景観を保つため、現在も制限されています。
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フライ・ベントスの産業景観
ウルグアイとアルゼンチンの国境を流れるウルグアイ川沿いにあるフライ・ベントスは、リオ・ネグロ県の首都。1859年に食肉処理工場が設立され、やがて工場ではヨーロッパ向けに肉エキスとコンビーフが製造されるにようになり、1924年には冷凍肉を製造したりと「世界の台所」と呼ばれるように。
ここは肉の調達、加工、梱包、発送のすべての過程が見られ、世界規模での食肉の生産過程が理解できる遺産でもあります。
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技師エラディオ・ディエステの作品:アトランティダの聖堂
首都モンテビデオから東へ約45kmほどの距離にある小さな街アトランディア。ここには1958〜1960年に技師エラディオ・ディエステによって建造された広大な聖堂があり、地下洗礼堂と鐘楼の2つで構成されています。地下洗礼室は起伏のある屋根を支えるために曲線状の壁となっていて、鐘楼は透かし彫りのように窓が配された外壁がユニーク。
長方形の平面をベースに曲線のある壁が続くという独特なモダニズム建築で、20世紀後半のラテンアメリカ建築の傑作の一つ。
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世界遺産マニアの結論と感想
ウルグアイの世界遺産としては3件ではありますが、それぞれウルグアイの歴史を感じさせる文化遺産となっています。スパインとポルトガルの建造物が残るコロニア・デル・サクラメントから 世界的な食肉加工工場であったフライ・ベントスの産業景観まで幅広いジャンルの遺産があるのが魅力です!ぜひディープに楽しんでくださいね。
※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。