登録区分 | 自然遺産 |
登録基準 | (7), (9), (10) |
登録年 | 1982年 |
アフリカ大陸から約640kmも離れた孤島にある国セーシェル。ここには、4つの大きな環礁島で構成される、アルダブラ環礁があります。絶海の孤島にあるため、独自の進化を遂げた生物も多く、ゾウガメの世界最大の生息地としても有名。
ここでは、アルダブラ環礁がなぜ世界遺産なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、アルダブラ環礁について詳しくなること間違いなし!
アルダブラ環礁とは?
セーシェルはインド洋に浮かぶ115の島々から構成される島国。その中でも北西のアルダブラ群島にある350kmの大きな環礁こそがアルダブラ環礁。アフリカ大陸から約640kmも離れている上に、人が住み始めたのは18世紀からということもあり、手つかずの状態で残されています。
アルダブラ環礁は世界でも2番目に大きな環礁として知られており、動物の進化の形跡を辿ることができる貴重なスポットでもあります。環礁は4つの島々から構成されていて、その大きさは合計で350平方km。なんと東京ドームの7個分。
ここは世界最大のゾウガメの生息地ではありますが、ウミガメ科のアオウミガメやタイマイなど、絶滅危惧種の生物も多く生息してます。かつてイギリス領だった時代、ここを訪れたダーウィンが多様な植物を見て政府に保護を提言したほど。
アルダブラゾウガメ
アルダブラ環礁は世界最大のゾウガメの生息地。これは最大138cmの巨大なカメで、草原やマングローブの湿原などに生息しています。その珍しい姿のためか、乱獲によって20世紀初頭には、アルダブラ環礁以外のゾウガメは絶滅。よって、セーシェルでは法律できちんと保護されていて、アルダブラ環礁に住むゾウガメは15万2000頭と推定されています。
アルダブラ環礁はどんな理由で世界遺産に登録されているの?
アルダブラ環礁が評価されたのが、以下の点。
登録基準(vii)
4つの大きな環礁島で構成された美しい環礁には、独自に進化した固有生物が住んでいるという点。
登録基準(ix)
アルダブラ環礁は、独自に進化した生物が多く住み、世界最大のゾウガメの生息地でもあるということ。
登録基準(x)
環礁は、絶滅危惧種のアオウミガメの繁殖地であり、絶滅危惧種のタイマイも生息しているという点。
世界遺産マニアの結論と感想
4つの珊瑚島から構成される環礁は、その環礁そのものが美しいですが、なんといってもゾウガメを代表する貴重な動物が保護されているという点が評価に繋がっています。そして、アオウミガメなどの絶滅危惧種もここで繁殖しているというのもポイント。
ちなみに、ゾウガメは非常に長生きであることで知られ、255年も生きたという記録もあったりします!ただし、これはあくまでも記録であって科学的根拠はありません。しかし、100年以上も生きる個体も多いのは事実で人間よりも長生きなイメージはあります。
※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。