チリの世界遺産「スウェルの鉱山都市」とは?世界遺産マニアが解説

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登録区分文化遺産
登録基準(2)
登録年2006年

チリの首都サンティアゴから南へ85kmに位置する鉱山都市は、標高2000mのアンデス山脈に建設された世界最大規模のエル・テニエンテ銅山で働く労働者のために1905年に設立。ここは急斜面に設立したために階段が多く、製錬所や工場だけでなく、娯楽施設やカラフルな家々が続くという独特の街並みが現在も残っています。

ここではスウェルの鉱山都市がなぜ世界遺産なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、スウェルについて詳しくなること間違いなし!

目次

スウェルの鉱山都市とは?

スウェルの鉱山都市
画像素材:shutterstock

チリ中部のカチャポアル県にあるスウェルは、現在は人が住むことのない鉱山都市の跡地。ここはアンデス山脈内にあり、標高2000mを越える土地に世界最大規模のエル・テニエンテ銅山の採掘と加工のために、世界各地から労働者が集まった企業都市でもありました。

ここはチリ政府がアメリカ人の鉱山技師に鉱山の開発を許可し、1905年に設立。ここは金鉱の中心都市ランカグア市と鉄道で結ばれていて、1968年には17万5000平方mの規模に1万5000人の人々が暮らしていました。1971年に国営化されると、徐々に住民は近郊の都市であるランカグアへ移動し、規模は縮小。1998年に政府によって国定史跡となりました。

都市は急斜面に建造されたために、大通りはなく、鉄道駅から階段と小道で構成される独特の構造で、ここには製錬所や工場だけでなく、娯楽施設やカラフルな家々が続くという19世紀のアメリカ西部のような景観が続くというのが特徴。ここはチリとアメリカの習慣が組み合わされ、独特の文化も生まれたため、それらは子孫たちにも受け継がれています。

スウェルの鉱山都市はどんな理由で世界遺産に登録されているの?

スウェルの鉱山都市
画像素材:shutterstock

スウェルが評価されたのが、以下の点。

登録基準(ii)
スウェルはアンデスの厳しい環境において、銅の採掘と加工のために地元の労働者が多く集まり、当時の先進国の資源を融合させることによって世界の僻地に設立された企業都市の例であり、この街で発展した採掘の技術は世界でも普及したという点。

世界遺産マニアの結論と感想

スウェルは、世界でも最大規模の銅山に住む労働者のために20世紀初頭に建造された鉱山都市で、ここは先進国の技術を合わせた、辺境で築かれた企業都市の姿であり、この地で磨かれた採掘技術は世界で広まっていったという点で評価されています。

ちなみに、チリは暴れ牛や暴れ馬に乗り込む競技・ロデオが盛んな国で、特にランカグアは国内最高峰のナショナル・チャンピオンシップが開催される場所として有名。

※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。

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この記事を書いた人

世界遺産一筋20年以上!遺跡を求めて世界を縦横無尽で駆け抜ける、生粋の世界遺産マニアです。そんな「世界遺産マニア」が運営するこちらのサイトは1100以上もある遺産の徹底紹介からおもしろネタまで語り尽くすサイト。世界遺産検定一級取得済。

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