広島県の世界遺産「宮島の厳島神社・大鳥居」とは?世界遺産マニアが解説

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登録区分文化遺産
登録基準(1), (2), (4), (6)
登録年1996年

宮島の大鳥居は「厳島神社」の構成資産の一つ。大鳥居は何度か再建されましたが、平清盛の時代から存在していたと考えられています。ところで、大鳥居はなぜ世界遺産なのでしょうか?意外と知ってそうで知らない!

ここでは宮島の厳島神社・大鳥居がなぜ世界遺産なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、厳島神社の大鳥居について詳しくなること間違いなし!

目次

宮島の厳島神社・大鳥居とは?

宮島の厳島神社・大鳥居
画像素材:shutterstock

海上にある大鳥居は厳島のシンボル。創建時から鳥居があったとされていますが、海上に大鳥居が建造されたのは、平清盛(1118〜1181年)によって1168年に社殿が創建された時期だと考えられています。高さは16.6mで木造の鳥居としては日本一の大きさ。本社から鳥居までは約196.4mあり、干潮時は歩いて近づくことが可能。

大鳥居は高波や台風によって何度も倒壊し、現在のものは1875年に再建されたもの。これも何度か補強され、柱の下には松杭が打たれ、コンクリートでも加工されています。最近まで現代の大鳥居は8代目と考えられていましたが、2019年から始まった修復工事によって実は9代目であったということが分かりました。

宮島の厳島神社・大鳥居はどんな理由で世界遺産に登録されているの?

宮島の厳島神社・大鳥居
画像素材:shutterstock

厳島神社の大鳥居が評価されたのが、以下の点。

登録基準(i)
厳島神社は貴族の居住空間を神社建築に応用したもので、さらに自然と人工の建築物を組合わせた傑作であるという点。

登録基準(ii)
自然を崇拝する厳島神社の建築様式は、日本人の宗教観を示し、日本の景観美を理解できるものであるということ。

登録基準(iv)
厳島神社は、12世紀後半〜13世紀初頭の建築様式をそのまま保存しており、周囲の風景を組み合わせた神社建築の優れた例であるという点。

登録基準(vi)
日本人の宗教観は、さまざまな神を崇拝するというもので、神道以外にも仏教施設などが存在する厳島はこれを代表するものであるということ。

世界遺産マニアの結論と感想

宮島に残る大鳥居は、社殿とともにその歴史を歩んだもので、海上の鳥居という自然景観に組み合わせた優れた例であるという点で評価されています。

ちなみに、干潮時になると鳥居の近くまで行けることから、主柱の亀裂に硬貨を入れる人もいますが、実はこれ昔からある習慣ではなく、1990年代から始まったとされる謎の慣習。ローマのトレビの泉の感覚で入れる人もいるらしいですが、コインを挟むと劣化も進むのでそのことはお忘れなく。

※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。

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この記事を書いた人

世界遺産一筋20年以上!遺跡を求めて世界を縦横無尽で駆け抜ける、生粋の世界遺産マニアです。そんな「世界遺産マニア」が運営するこちらのサイトは1100以上もある遺産の徹底紹介からおもしろネタまで語り尽くすサイト。世界遺産検定一級取得済。

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