ハンガリーの世界遺産「ブダペスト地下鉄1号線」とは?世界遺産マニアが解説

登録区分文化遺産
登録基準(2), (4)
登録年1987年

ブダペスト地下鉄1号線は「ブダペストのドナウ河岸とブダ城地区およびアンドラーシ通り」の構成資産の一つ。ここは新市街のアンドラーシ通りの地下を通る路線で、大陸部におけるヨーロッパで最も古い地下鉄路線であることでも有名。ところで、ブダペスト地下鉄1号線はなぜ世界遺産なのでしょうか?

ここではブダペスト地下鉄1号線がなぜ世界遺産なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、ブダペスト地下鉄1号線について詳しくなること間違いなし!

目次

ブダペスト地下鉄1号線とは?

ブダペスト地下鉄1号線
画像素材:AdobeStock

ドナウ川をまたいで東側に位置するペスト。ここはブダペストだと新市街となり、国会議事堂や官庁が築かれました。アンドラーシ通りは1872〜1885年にかけて建設された約2kmの道路で、ドナウ川の河岸から市民公園の入口の英雄広場までを結ぶ道路。

1896年には大陸部におけるヨーロッパ初の地下鉄がアンドラーシ通りの下に開通。これはロンドン地下鉄やイスタンブールのテュネル(地下ケーブルカー)に並ぶ、世界でも3番目に古い地下鉄路線でもあります。現在はミレニアム地下鉄道の1号線(M1 )であり、全長4.4kmの路線は現役で利用されています。もともとはヴェレシュマルティ広場駅からセーチェーニ温泉駅までを結んでいましたが、1973年に「メキシコ通り駅」が追加されました。

ブダペスト地下鉄1号線はどんな理由で世界遺産に登録されているの?

ブダペスト地下鉄1号線
画像素材:shutterstock

ブダペスト地下鉄1号線が評価されたのが、以下の点。

登録基準(ii)
ブダ城は、14世紀にはハンガリーでゴシック芸術が発展するきっかけになった建築物。アンドラーシ通りにある地下鉄は、ヨーロッパ大陸初の地下鉄を導入した例となり、ここから各地に広まっていったという点。

登録基準(iv)
ブダ城は破壊によって何度も再建され、各時代の建築様式が分かるという点。そして、国会議事堂はさまざまな様式を取り入れた優れた建築物であり、アンドラーシ通りはネオ・ルネサンス様式の建物が並び、地下鉄は当時の最先端設備を導入した例であるということ。

世界遺産マニアの結論と感想

ブダペスト地下鉄1号線は、1896年開通と世界で3番目に古い地下鉄路線であり、当時の最先端設備であったという点で評価されています。

ちなみに、ロンドン地下鉄は1863年に開通したのですが、これは世界遺産にはなっておらず、世界広しといえど、地下鉄で世界遺産に登録されているのはブダペスト地下鉄1号線だけ。

※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。

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この記事を書いた人

世界遺産一筋20年以上!遺跡を求めて世界を縦横無尽で駆け抜ける、生粋の世界遺産マニアです。そんな「世界遺産マニア」が運営するこちらのサイトは1100以上もある遺産の徹底紹介からおもしろネタまで語り尽くすサイト。世界遺産検定一級取得済。

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