登録区分 | 文化遺産 |
登録基準 | (2),(3) |
登録年 | 2021年 |
カルロヴィ・ヴァリは「ヨーロッパの大温泉保養都市群」の構成資産の一つ。近代になって発展した優雅な雰囲気が漂う温泉街で、ゲーテやベートーヴェンなどがここで保養をしていたということでも知られます。ところで、カルロヴィ・ヴァリはなぜ世界遺産なのでしょうか?
ここではカルロヴィ・ヴァリがなぜ世界遺産なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、カルロヴィ・ヴァリについて詳しくなること間違いなし!
カルロヴィ・ヴァリとは?
チェコ西部に位置する温泉で有名な都市。14世紀にボヘミア王兼神聖ローマ皇帝であったカール4世(1316〜1378年)によって発見されたとされ、その名がつけられました。温泉街として発展したのは18世紀以降で、19世紀に鉄道が開通するとヨーロッパ各地から多くの人々が訪れ、街は繁栄しました。
ここの温泉は飲泉できることで有名で、ドイツからはゲーテやシラー、ベートーヴェン、ポーランドからはショパンなどがここを滞在したことでも知られます。第二次世界大戦前はほとんどがドイツ系住民でカールスバートと呼ばれていましたが、現在の住民はチェコ系が多く、今では陶磁器やボヘミア・ガラス、クラフト・ビールの産地としても有名。
カルロヴィ・ヴァリはどんな理由で世界遺産に登録されているの?
カルロヴィ・ヴァリが評価されたのが、以下の点。
登録基準(ii)
ヨーロッパの温泉地は、18世紀頃から1930年代にかけて、医学やバルネオロジー(温泉学)、レジャー施設が発展し、このリゾート様式が世界各地の温泉地に影響を与えているという点。
登録基準(iii)
治療と娯楽の施設が混合した温泉地は古代にルーツを持つヨーロッパの保養地の雰囲気を残すもので、特に世界遺産に登録された11箇所は1700年頃から1930年代にかけて大いに発展したということ。
世界遺産マニアの結論と感想
カルロヴィ・ヴァリは、チェコでも近代に発展した温泉リゾートで、医学だけでなく、娯楽施設が整った温泉街を確立されていったという点で評価されています。
ちなみに、日本で温泉街といえば温泉まんじゅうですが、カルロヴィ・ヴァリでは温泉ゴーフルが定番土産。お店によってはその場で焼いてくれる店もあって、クリームが挟まったアツアツのゴーフルを味わってみるのもおすすめ。
※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。