グローバル・ストラテジーとは、世界遺産の不均等をなくすことを目的とした方針のこと。ヨーロッパの遺産が中心となってしまった世界遺産リストを全世界、全時代からバランス良く調整していくことを目的にしています。
今回はグローバル・ストラテジーを世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、グローバル・ストラテジーについて具体的に理解できること間違いなし!
世界遺産におけるグローバル・ストラテジーとは?
正式名称は「世界遺産リストにおける不均衡の是正及び代表性、信用性の確保のためのグローバル・ストラテジー」。何を言っているか分かりづらいですが、つまるところは「世界遺産リストの不均等を無くす」ということです。
もともとヨーロッパで始まった文化遺産保存運動だったため、登録されるのは西ヨーロッパの宮殿やキリスト教関連の教会や修道院などが多く、世界遺産条約を締結していない国からは世界遺産が登録できないという状況が続いていました。これだと「世界遺産リストが不均等ではないか?」という批判がされてきたのです。
そこで、1994年の第18回世界遺産委員会にて採択されたのがグローバル・ストラテジー。登録の少ない分野の遺産を増やしたり、登録の少ない国は登録の推薦を連携したりと、さまざまな世界遺産がこれによって加わるようになったのです。おもな方針は以下の4点。
地理的不均等を減らす
世界遺産を持たない国や地域からの登録を増やし、地域的な不均等を減らしていくということ。
産業遺産の増加
それまでは産業遺産関連は文化財として見なされず、稼働中の遺産もあり、保存は行われなかったのですが、積極的に保護。
先史時代の遺跡の増加
特に先史時代の遺跡は、まだまだわからないことが多い上に、保護のノウハウもなく、登録数が少なかったのですが、人類の貴重な遺産として登録を強化。
20世紀以降の文化遺産の強化
現代の建築物も文化財として扱われなかったのですが、普遍的価値があるものなら保護するようにしていくということ。
世界遺産マニアの結論と感想
実際にこの「グローバル・ストラテジー」によって、産業遺産や小国の遺産など、今までスポットの当たらなかった遺産も世界遺産として登録されるようになったのです。しかし、その分、ひと目見ただけでは「何がすごいのか分からない…」といった遺産も増えたのも事実なので、我々自身も世界遺産という概念を変えなくてはいけないのかもしれませんね。
※写真はイメージです
※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。