デンマークの世界遺産候補「モンス・クリント」とは?世界遺産マニアが解説

  • URLをコピーしました!
登録区分(暫定リストに記載)自然遺産
登録基準(暫定リストに記載)(8)
申請年(暫定リストに記載)2023年

デンマーク南東部にあるモン島には、約6kmにも渡る白亜の崖が続きます。ここは最終氷期(7万年前〜1万年前)に地表が押し上げられて形成された地形で、ターコイズブルーの海と合わさって美しい景観が見られることで有名。

ここではモンス・クリントがなぜ世界遺産候補なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、モンス・クリントについて詳しくなること間違なし!

目次

モンス・クリントとは?

モンス・クリント
画像素材:shutterstock

モン島は、デンマークの南東部にある615平方kmもの小さな島。東部の海岸には、約6kmもの白亜の断崖が広がっていて、これは約1万7000年前の最終氷河期に氷河によって地表が押し上げられて形成されたという、世界でも最大級の氷河の構造が見られる地形の一つでもあります。ここは低地に広がっていた氷河が現代においても景観に大きな影響を与えた例として貴重なもの。

デンマークは山が少ない土地でもありますが、その中でも海抜120mを越える白い崖の地形は珍しく、ターコイズブルーの海、崖の上に広がるブナの森が広がっているのが特徴です。

モンス・クリントはどんな理由で世界遺産に登録される予定なの?

モンス・クリント
画像素材:shutterstock

モンス・クリントが評価されたのが、以下の点。

登録基準(viii)
モンス・クリントは、更新世(約260万年前〜1万年前)の氷河地形と丘陵地形の形成の過程が見られる顕著な例であり、露出した断面は地形学だけでなく、自然地理学の特徴も見られ、バルト海の氷河の流れなどが見られるという点。

世界遺産マニアの結論と感想

モンス・クリントは更新世に形成された氷河による断崖を代表したもので、その燧石(ひうちいし、フリント)が縞状に見られる美しい海岸でありますが、その断崖からは地形学だけでなく、さまざまな自然現象の特徴も見られるという点で評価されています。

ちなみに断崖の長城近くにある「ジオセンター・モンス・クリント」は2007年オープンの自然史博物館で、地下に埋もれるように築かれた館内は、世界建築フェスティバルでも「世界で一番美しい建築物」と評価されました。

※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。

この記事が気に入ったら
いいね または フォローしてね!

  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

世界遺産一筋20年以上!遺跡を求めて世界を縦横無尽で駆け抜ける、生粋の世界遺産マニアです。そんな「世界遺産マニア」が運営するこちらのサイトは1200以上もある遺産の徹底紹介からおもしろネタまで語り尽くすサイト。世界遺産検定一級取得済。

目次