登録区分(暫定リストに記載) | 文化遺産 |
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登録基準(暫定リストに記載) | 不明 |
申請年(暫定リストに記載) | 1999年 |
エジプトの西方、リビアとの国境近くに位置する小さなオアシスであるシワは、古代にはエジプト神話の太陽神アメンを祀る神殿があった場所。現在は遺構となっていますが、周囲にはさまざまな考古遺跡が残っています。
ここではシワ・オアシスがなぜ世界遺産候補なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、シワ・オアシスについて詳しくなること間違なし!
シワ・オアシス(考古学地域)とは?

シワ・オアシスは、エジプトの西方砂漠に位置し、リビア国境から約50kmの位置にある、まさに最果ての地。ここは古代エジプトの支配から外れていましたが、墓地遺跡などからエジプト第26王朝(紀元前664年〜紀元前525年)にはその範囲内になっていたと考えられます。ここはエジプト神話の太陽神であるアメン神を祀る神殿があったことで知られ、大帝国を築いたアレクサンドロス大王(紀元前356年〜紀元前323年)も訪れたことでも有名。
その後、ベルベル系の民族が暮らすようになり、中心部にある「シャーリー」と呼ばれる要塞を含めた旧市街は20世紀初頭には放棄され、現在は崩壊しつつあるものの、オアシスのシンボルとなっています。そして、現在のアメン神殿は遺構となっていて、ここも崩壊していますが、壁などからは当時の信仰をうかがい知ることができるのが特徴。
世界遺産マニアの結論と感想



シワ・オアシスは、リビア国境の近くにある小さな集落ではありますが、首都カイロから約560kmもの距離にあるにもかかわらず、古代エジプトではアメン神の聖域があり、遺構からは当時の繁栄が見られる遺跡が点在するという点で評価されています。
ちなみに、アレキサンドロス大王がエジプトを征服した際にこの地をわざわざ訪れました。しかし、ギリシャ神を信仰するアレキサンドロス大王がなぜこの地を訪れたのかというと、アメン神はギリシャでは主神であるゼウスと同一視されたので、信託を受けるためにわざわざ訪れたとされるのが通説です。
※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。