登録区分 | 文化遺産 |
登録基準 | (4) |
登録年 | 1980年 |
地中海に浮かぶマルタ共和国には巨石神殿がいくつも点在。マルタ島とゴゾ島には巨石神殿が30も存在していて、そのうちの7つが世界遺産に登録されています。これらは紀元前4000年〜紀元前3000年ころの青銅器時代に造られたもので、当時としては高い技術力が見られるという点が評価に。
ここでは、マルタの巨石神殿群がなぜ世界遺産なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、マルタの巨石神殿について詳しくなること間違いなし!
マルタの巨石神殿群とは?
マルタ島はシチリア島から南へ約93kmの距離にある共和国。離島でありながら新石器時代から人間が生活してたとされます。マルタ島からすぐ北にあるゴゾ島にはジュガンティーヤという巨石神殿が残り、他にもスコルバ、タルシーン、ハジャイーム、ムナイドラなど、この2つの島々には紀元前4000年〜紀元前3000年ころの間に建設された青銅器時代の神殿が残っています。
1980年にジュガンティーヤにある2基の巨石神殿が登録され、1982年には5つの神殿が追加で登録されました。これらはデザインから建築様式まで異なるのですが、共通点はファサードがあり、楕円形の前庭があるのが特徴。オルソスタットと呼ばれる直立した石のブロックを組み立てて造られており、当時としては非常に技術力が高い文明であったと考えられています。
内部の構造はさまざまで部屋があり、3つだけある神殿もあれば、6つも造られた神殿もあります。外壁には珊瑚から形成された石灰岩を使ったり、内部には柔らかい石灰岩を使用するなど、島内で利用できる素材を使用して造られていました。神殿の装飾は木や植物、動物などをモチーフにされていることからも、高度に組織された社会だったことが考えられています。
マルタの巨石神殿群はどんな理由で世界遺産に登録されているの?
マルタの巨石神殿が評価されたのが、以下の点。
登録基準(iv)
巨石神殿は、紀元前4000〜3000年に建設されたにもかかわず、その建築技術が卓越されたものであったということ。
世界遺産マニアの結論と感想
マルタの巨石神殿群は、人類でも最古の部類に入る石造建築物ということ。当時この島に住んでいた人々が持っていた高い建築技術が評価されています。
ちなみに、トルコのギョベクリ・テペが発見される前までこれらが世界で最も古い石造建築物だとされていました。ちなみに、ギョベクリ・テペは紀元前1万年から紀元前8000年の間に建造されたものとされていて、もはや数字が大きすぎて何がなんやらですが…。
※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。