登録区分 | 文化遺産 |
登録基準 | (2) |
登録年 | 2021年 |
フランス南東部、イタリア国境近くにあるニースは、国際的なリゾート地。ここは冬でも温暖な気候から、イギリスの上流階級の旅行者を中心に冬の行楽都市として発展してきました。そして、「プロムナード・デ・ザングレ」など、ここを訪れる人々のために作られた建築物などを含めた都市開発が行われた地でもあります。
ここでは、リヴィエラの冬季行楽都市ニースがなぜ世界遺産なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、ニースについて詳しくなること間違いなし!
リヴィエラの冬季行楽都市ニースとは?その場所は?
ニースはフランス南東部の地中海沿いにあり、イタリアの国境にほど近いアルプ=マリティーム県の県庁所在地。ここは紀元前5世紀ころにギリシャ人によって建造されましたが、その後、何度も支配者が代わり、18世紀半からはイタリア王国の前身のサルデーニャ王国の領土に。ここは一年中暖かい気候のため、その頃にはイギリスの富裕層が冬に暖かい気候を求め、リゾート地として多く訪れるようになりました。
19世紀にこの地がフランスに割譲されると、鉄道網の発達のおかげでさらにリゾート客が増加。旧市街を越えて町が拡大しました。このことから、今でも冬に温暖な気候を求めるリゾート客でいっぱいです。
プロムナード・デ・ザングレ
ニースの町の南部、地中海に沿って約7km続く海岸遊歩道。フランス語で「イギリス人の遊歩道」という意味。18世紀後半からイギリスの富裕層から遊歩道の建設を要望され、徐々に整備されていったもの。現在では「プロム」と呼ばれる観光名所となっています。
リヴィエラの冬季行楽都市ニースはどんな理由で世界遺産に登録されているの?
ニースが評価されたのが、以下の点。
登録基準(ii)
冬に訪れるリゾート客によって多様が文化が生まれ、それが都市開発と建築様式に影響を与え、冬の行楽都市としてニースの町並みが作られたということ。
世界遺産マニアの結論と感想
ニースといえば現在でも南仏の人気リゾートではありますが、もともとはイギリスの暗くて雨ばっかりの冬を嫌ってここへ訪れる富裕層によって発展した町。冬の行楽地として国際色豊かな旅行者が集まることによって、彼らの要望に応えるべく、町並みが形成され、今でもその構造が残るという点で評価されているのです。
ニース郊外のコートダジュールの半島にあるサン=ジャン=キャップ=フェラには、世界的に有名な別荘地で、かの銀行家のロスチャイルド家のアルフォンス・ド・ロチルドの娘が別荘を持っていたくらい。ちなみに、ここは現在は公開されていて、超セレブな生活が垣間見れます。
※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。