スペインの世界遺産「コロニア・グエル教会地下聖堂」とは?世界遺産マニアが解説

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登録区分文化遺産
登録基準(1), (2), (4)
登録年1984年(2005年拡大)

コロニア・グエル教会地下聖堂は「アントニ・ガウディの作品群」の構成資産の一つ。バルセロナ郊外にあり、ここにはガウディによって設計された地下聖堂が残っています。ところで、コロニア・グエル教会地下聖堂はなぜ世界遺産なのでしょうか?

ここではコロニア・グエル教会地下聖堂がなぜ世界遺産なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、コロニア・グエル教会地下聖堂について詳しくなること間違いなし!

目次

コロニア・グエル教会地下聖堂とは?

画像素材:shutterstock

バルセロナ近郊のサンタ・クローマ・ダ・サルバリョーにある教会で、2005年に追加で登録。コロニア・グエルと呼ばれる工業団地に築かれた教会で、工場で働く労働者たちが礼拝する場所として建造されました。1898年に建設を依頼されたものの、安定性を追求するため計画案の作成だけで10年も費やし、1908年に着工。

しかし、建設途中でガウディはサクラダ・ファミリアの贖罪教会に専念するために、地下部分の聖堂だけが完成させて、残りは助手たちによって続けられたものの、建設は中断してしまったために上層部は未完成のまま。地下聖堂は卵型の構造となっていて、弓側のアーチが特徴。壁には花びら型のステンドグラスがあり、カラフルな光が差し込むようになっています。

コロニア・グエル教会地下聖堂はどんな理由で世界遺産に登録されているの?

画像素材:shutterstock

コロニア・グエル教会地下聖堂が評価されたのが、以下の点。

登録基準(i)
ガウディの作品は、19世紀後半〜20世紀初期にかけて世界の建築の発展に貢献したということ。

登録基準(ii)
バルセロナに残るガウディの建築物は、「モデルニスモ」の代表的なもので、やがて20世紀の近代建築の発展に大きな影響を与えたということ。

登録基準(iv)
ガウディの優れた作品は20世紀初頭の住宅と共同施設の発展にも貢献しているという点。

世界遺産マニアの結論と感想

コロニア・グエル教会地下聖堂は、未完成ではありますが、ガウディによる設計であり、20世紀の近代建築の発展に大きな影響を与えたという点で評価されています。

ちなみに、他のガウディの遺産ではあまり残されていないのですが、教会内の椅子や机などはガウディによってデザインされたもの。そのため、ここは当時の雰囲気が一番よく残っている遺産かもしれませんね。

※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。

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この記事を書いた人

世界遺産一筋20年以上!遺跡を求めて世界を縦横無尽で駆け抜ける、生粋の世界遺産マニアです。そんな「世界遺産マニア」が運営するこちらのサイトは1100以上もある遺産の徹底紹介からおもしろネタまで語り尽くすサイト。世界遺産検定一級取得済。

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