ハンガリーの世界遺産「漁夫の砦」とは?世界遺産マニアが解説

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登録区分文化遺産
登録基準(2), (4)
登録年1987年

漁夫の砦は「ブダペストのドナウ河岸とブダ城地区およびアンドラーシ通り」の構成資産の一つ。王宮の丘にある城壁に築かれた砦で、ネオ・ロマネスク様式の展望台は観光スポットとして有名。ところで、漁夫の砦はなぜ世界遺産なのでしょうか?

ここでは漁夫の砦がなぜ世界遺産なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、漁夫の砦について詳しくなること間違いなし!

目次

漁夫の砦とは?

漁夫の砦
画像素材:shutterstock

ドナウ川右岸に広がる王宮の丘。北側に位置するマーチャーシュ聖堂の北東に続く建造物が、漁夫の塔です。ここは18世紀に築かれた城壁が存在していたエリアで、「漁夫」という名前の由来はさまざままですが、丘とドナウ川の間には漁夫のギルドが存在したことが名前の由来という説が有力。現在の建造物は895年にマジャール属の7人の族長がこの地に住み、ハンガリーを建国したという伝説から建国1000年にあたる1895年に合わせ、1895〜1902年にネオ・ロマネスク様式で建造されたもの。

ここは建築家シュレク・フリジェシュによって設計され、7つの塔で構成されています。とんがり帽子のような塔の形は、遊牧民族であったマジャール属のテントから由来。麓からは階段が架けられ、城壁は回廊となっていて展望台として機能しているのが特徴。ちなみに、砦という名前ではあるものの、防衛機能はほとんどありません。

漁夫の砦はどんな理由で世界遺産に登録されているの?

漁夫の砦
画像素材:shutterstock

漁夫の砦が評価されたのが、以下の点。

登録基準(ii)
ブダ城は、14世紀にはハンガリーでゴシック芸術が発展するきっかけになった建築物。アンドラーシ通りにある地下鉄は、ヨーロッパ大陸初の地下鉄を導入した例となり、ここから各地に広まっていったという点。

登録基準(iv)
ブダ城は破壊によって何度も再建され、各時代の建築様式が分かるという点。そして、国会議事堂はさまざまな様式を取り入れた優れた建築物であり、アンドラーシ通りはネオ・ルネサンス様式の建物が並び、地下鉄は当時の最先端設備を導入した例であるということ。

世界遺産マニアの結論と感想

漁夫の砦は、砦という機能というよりも展望台を備えた美しい記念物のようなもので、近代に築かれたネオ・ロマネスクの建造物として建築の発展が見られるという点で評価されています。

ちなみに、漁夫の塔の名前の由来は、かつて漁業組合が王宮を守る任務にあったとか、魚市場があったとか…さまざまな説があります。

※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。

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この記事を書いた人

世界遺産一筋20年以上!遺跡を求めて世界を縦横無尽で駆け抜ける、生粋の世界遺産マニアです。そんな「世界遺産マニア」が運営するこちらのサイトは1100以上もある遺産の徹底紹介からおもしろネタまで語り尽くすサイト。世界遺産検定一級取得済。

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