中国の世界遺産「瀋陽故宮(瀋陽故宮博物院)」とは?世界遺産マニアが解説

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登録区分文化遺産
登録基準(1), (2), (3), (4)
登録年1987年(2004年拡大)

瀋陽故宮(瀋陽故宮博物院)は「北京と瀋陽の明・清王朝皇宮」の構成資産の一つ。ここは清王朝(1616〜1912年)の前身である後金の創設者ヌルハチが1625年に建造した皇宮。ところで、瀋陽故宮はなぜ世界遺産なのでしょうか?

ここでは瀋陽故宮(瀋陽故宮博物院)がなぜ世界遺産なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、瀋陽故宮について詳しくなること間違いなし!

目次

瀋陽故宮(瀋陽故宮博物院)とは?

画像素材:shutterstock

中国の東北部・遼寧省の瀋陽市に残る、清王朝時代の離宮。ここは清の前身である後金時代の皇宮だった場所で、太祖であるヌルハチ(1559〜1626年)と次代のホンタイジ(1592〜1643年)がおもに建造したもの。建造物そのものは1626年に設立され、1636年に完成しました。敷地は6万平方kmと、北京の皇宮の12分の1とかなり小規模。後に中国大陸を征服し、清が成立すると、ここは離宮として使用されました。

敷地は、東路・中路・西路の3つのエリアに分かれていて、遊牧民族のテントであるゲルを真似た八角形の建造物など、満州出身の女真族の宮殿らしいユニークなものが点在します。中路にある鳳凰楼は、後宮の正門として利用されていて、3階建ての建造物。現在は北京と同じく、「故宮博物院」として使用されていて、清朝時代の貴重なコレクションが展示されています。

瀋陽故宮(瀋陽故宮博物院)はどんな理由で世界遺産に登録されているの?

画像素材:shutterstock

瀋陽故宮が評価されたのが、以下の点。

登録基準(i)
紫禁城は、中国の宮殿建築の最高傑作であるということ。

登録基準(ii)
瀋陽故宮は、17〜18世紀の遊牧民の伝統と中国の宮殿建築の融合が見られるという点。

登録基準(iii)
紫禁城は、中国の歴史の証人でもあり、中国の建築技術や芸術の知識がすべて詰め込んだものである一方、女真族のシャーマニズムの伝統も残しているということ。

登録基準(iv)
紫禁城は、中国全土を支配したというスケールの大きさを感じさせる建築物である一方、女真族の伝統も見られるもので、17〜18世紀における中国の建築の発展が見られるという点。

世界遺産マニアの結論と感想

瀋陽の故宮は、清の前身である後金が建設した宮殿だけあって、17〜18世紀の当時の満州を支配していた女真族の伝統建築と中国の建築の融合が見られるという点で評価されています。

ちなみに、『中国嫁日記』という人気ブログによると、瀋陽は故宮があるので大きな地震が起きない…と言われていたのに、2013年には地震が発生し、大驚きしたそうな。特に「中国では耐震構造がない建造物も多いので、地震が発生したら、すぐに建物から逃げたほうが良い」というコメントも。

※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。

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この記事を書いた人

世界遺産一筋20年以上!遺跡を求めて世界を縦横無尽で駆け抜ける、生粋の世界遺産マニアです。そんな「世界遺産マニア」が運営するこちらのサイトは1100以上もある遺産の徹底紹介からおもしろネタまで語り尽くすサイト。世界遺産検定一級取得済。

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