メキシコの世界遺産「太陽のピラミッド」とは?世界遺産マニアが解説

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登録区分文化遺産
登録基準(1), (2), (3), (4), (6)
登録年1987年

太陽のピラミッドは「古代都市テオティワカン」の構成資産の一つ。高さ63mとテオティワカンだけでなく、メキシコ最大のピラミッドで、世界でも3番目に高いピラミッドでもあります。ところで、太陽のピラミッドはなぜ世界遺産なのでしょうか?

ここでは太陽のピラミッドがなぜ世界遺産なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、太陽のピラミッドについて詳しくなること間違いなし!

目次

太陽のピラミッドとは?

太陽のピラミッド
画像素材:shutterstock

テオティワカンは、メキシコ中央部、首都メキシコシティから北東へ約50kmにある都市遺跡。1〜7世紀には15万000人もの人々が住む大都市であり、北に月のピラミッド、そこから南北に貫く「死者の大通り」があり、太陽のピラミッドへと続きます。

ここにはピラミッドが600基もありますが、その中でも最大規模のものが、200年頃に建造されたとされる太陽のピラミッド。これは2段階に渡って建造されたとされ、100年頃に現在の大きさまでになり、200年頃に頂上に祭壇が築かれたものの、これは存在していません。

太陽のピラミッド
画像素材:shutterstock

8世紀にはテオティワカンは放棄されたため、ピラミッドの目的などは不明なまま。「太陽」とは名付けられているものの、これは後にアステカ帝国(1325〜1521年)を築いたメシカ人(アステカ人)によって名付けられ名称で本当の名前も不明。かつては石膏で囲まれていて、鮮やかな壁画があったとされるものの、それらはほぼ現存せず、一部だけが残っています。

底辺の幅は225mもあり、高さは65m。上部の祭壇を含めると75mもあったとされています。夏至に太陽がピラミッドに沈むように見えるよう設計されており、高度な天文学によって建造されたもの。

太陽のピラミッドはどんな理由で世界遺産に登録されているの?

太陽のピラミッド
画像素材:shutterstock

太陽のピラミッドが評価されたのが、以下の点。

登録基準(i)
テオティワカンの建築物は、メキシコの古代文明の中で最も発達したものであったという点。

登録基準(ii)
テオティワカン文明の影響は、メキシコの中央部やユカタン半島、現在のグアテマラまで及んだということ。

登録基準(iii)
広大なテオティワカンの遺跡は、古代メキシコ以前の都市構造を証明しているということ。

登録基準(iv)
死者の大通り沿いにあるピラミッドや神殿は、ヨーロッパ人が訪れる前に栄えた文明の儀式のために使用されたと考えられる建造物であったということ。

登録基準(vi)
8世紀に都市が荒廃した後も、14世紀にこの地に勃興したアステカ帝国にとっても聖地のような場所で「神々の都市(テオティワカン)」と呼ばれる存在になっていたという点。

構成資産世界遺産マニアの結論と感想

太陽のピラミッドは、古代メキシコの中でも最も文明が発展したテオティワカンで築かれたため、その高い技術力が見られ、周辺にも影響を与えられているという点で評価されています。

ちなみに、テオティワカンは謎が多い遺跡のため、ピラミッドの建設理由も分かっていないことが多いのです。しかし、正面に竪穴があり、その地下には…1971年になんと空洞が発見されました。この空洞はどうやら人工的なもので、ピラミッドが王墓だった可能性もあり、さまざまな議論がされていて、今でも結論は出ていません。

※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。

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この記事を書いた人

世界遺産一筋20年以上!遺跡を求めて世界を縦横無尽で駆け抜ける、生粋の世界遺産マニアです。そんな「世界遺産マニア」が運営するこちらのサイトは1100以上もある遺産の徹底紹介からおもしろネタまで語り尽くすサイト。世界遺産検定一級取得済。

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