イタリアの世界遺産「サン・ジョルジョ・マッジョーレ聖堂」とは?世界遺産マニアが解説

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登録区分文化遺産
登録基準(1),(2),(3),(4),(5),(6)
登録年1987年

サン・ジョルジョ・マッジョーレ聖堂は「ヴェネツィアとその潟」の構成遺産の一つ。小さな島に築かれた広大な聖堂で、本島からも見える鐘楼がシンボル。ところで、サン・ジョルジョ・マッジョーレ聖堂はなぜ世界遺産なのでしょうか?

ここではサン・ジョルジョ・マッジョーレ聖堂がなぜ世界遺産なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、サン・ジョルジョ・マッジョーレ聖堂について詳しくなること間違いなし!

目次

サン・ジョルジョ・マッジョーレ聖堂とは?

サン・ジョルジョ・マッジョーレ聖堂
画像素材:shutterstock

ヴェネツィア本島から南東部にあるサン・ジョルジョ・マッジョーレ島。小さな島であり、ほとんどの敷地がサン・ジョルジョ・マッジョーレ聖堂で占められています。ここには8世紀から教会が存在し、982年にはヴェネツィア共和国の総督からカトリック教会最古の修道会、ベネディクト会へと与えられました。現在の建物は13世記に再建されたもので、その後、建築家アンドレーア・パッラーディオ(1508〜1580年)によって改築され、1610年に完成。

建物そのものは、ルネサンス様式ではありますが、外観は白を基調とした古典主義様式。内部も白を基調としていて、ヴェネツィア派を代表する画家ティントレットの『最期の晩餐』などが飾られてます。とはいえ、修道会によって管理されているため、地味な印象を与える装飾が続くのが特徴。

サン・ジョルジョ・マッジョーレ聖堂はどんな理由で世界遺産に登録されているの?

サン・ジョルジョ・マッジョーレ聖堂
画像素材:shutterstock

サン・ジョルジョ・マッジョーレ聖堂が評価されたのが、以下の点。

登録基準(i)
潟(ラグーン)に浮かんでいるように見えるヴェネツィアは、世界でも建築物の傑作が並ぶ都市の一つであるという点。

登録基準(ii)
ヴェネツィアの都市構造は、アドリア海や東地中海の都市に大きな影響を与えたということ。

登録基準(iii)
かつて世界中の海と文化をつないだヴェネツィアは、現在でも存在し続けているという点。

登録基準(iv)
町にはヴェネツィア共和国時代の技術を示す建築物が多く残るということ。

登録基準(v)
ヴェネツィア周辺の潟(ラグーン)は、独特の生態系を持ち、これを利用した漁村や小屋、耕作地なども価値が高いという点。

登録基準(vi)
マルコ・ポーロが世界を地中海を越えて世界を冒険したように、ヴェネツィアの商人の開拓精神は、人類の歴史の発展に貢献したということ。

世界遺産マニアの結論と感想

サン・ジョルジョ・マッジョーレ聖堂は、ベネディクト会によって管理される聖堂であり、内部は地味なイメージの装飾ですが、ルネサンスを代表する画家の作品が並び、後に古典主義で改築されるなど、ヴェネツィアの繁栄が見られるという点で評価されています。

ちなみに、聖堂は週間少年ジャンプの人気漫画『ジョジョの奇妙な冒険』の5部の作中で主人公たちが訪れ、ボスと激しい戦いを繰り広げた場所となっています。作中でも鐘楼に登るためのエレベーターに乗っていますが、実際にエレベーターが備え付けられていたりと、背景などもかなり忠実に描かれているので、漫画を見てから訪れるとびっくりするかも?

※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。

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この記事を書いた人

世界遺産一筋20年以上!遺跡を求めて世界を縦横無尽で駆け抜ける、生粋の世界遺産マニアです。そんな「世界遺産マニア」が運営するこちらのサイトは1100以上もある遺産の徹底紹介からおもしろネタまで語り尽くすサイト。世界遺産検定一級取得済。

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