登録区分 | 文化遺産 |
登録基準 | (4), (5) |
登録年 | 1995年 |
和田家住宅は「白川郷・五箇山の合掌造り集落」の構成資産の一つ。和田家の住宅は、白川郷の合掌造りの家屋の中でも最大級のものであり、見学できることでも有名です。ところで、和田家住宅はなぜ世界遺産なのでしょうか?意外と知ってそうで知らない!
ここでは和田家住宅がなぜ世界遺産なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、和田家住宅について詳しくなること間違いなし!
和田家住宅とは?
「白川郷」の合掌造りが並ぶ、白川村の荻町集落の家屋でも代表的な家屋の一つ。和田家は室町時代から続く名家で、江戸時代は役人や庄屋を務めたことがあり、火薬の原料である塩硝(焔硝)の取引で成功しました。彼らは和田という名字を持つことを許され、帯刀が許されるほど。
そういった事情もあり、和田家は非常に裕福で、現在の合掌造りの主屋は江戸時代末期に建造された豪華なもの。かつては20名以上住んでいた時期もあったこともあり、3階建ての大型家屋となっています。
主屋は他の白川郷の家屋と同じく、平入りの入口を持つもの。1階は囲炉裏(いろり)があり、2階は養蚕が営むスペースという構造で、屋根は妻側を南北に向けて立っていて風通しもよく、床板には隙間があり、囲炉裏の熱や煙を活用することで防虫・防音効果がありました。1995年には重要文化財になりましたが、内部は博物館として現在も公開されています。
和田家住宅はどんな理由で世界遺産に登録されているの?
和田家住宅が評価されたのが、以下の点。
登録基準(iv)
白川郷・五箇山の合掌造り集落は、環境に適応しながら暮らし続けてきたという優れた伝統的集落であるということ。
登録基準(v)
1950年以降、日本は経済発展によって人々の暮らしが変わりましたが、この地では長い伝統をそのまま続けていて、合掌造り集落は昔からの社会制度をそのまま維持してきたという証拠でもあるという点。
世界遺産マニアの結論と感想
和田家は白川郷の合掌造りの家屋の中でも代表的なもので、江戸時代の家屋があり、伝統家屋での暮らしが分かるように保存されています。そして、これらは人々が環境に適応しながら暮らしてきた証拠でもあるという点で評価。
ちなみに、和田家では昔と同じく、蚕を飼育しているので、幼虫が苦手…という人は7・8月に2階へと上がるのはおすすめしませんが、ある意味、昔のリアルな合掌造りの様子が見られます。
※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。