オーストラリアの世界遺産「オーストラリアの哺乳類化石地域(リヴァーズレー/ナラコーアテ)」とは?世界遺産マニアが解説

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登録区分自然遺産
登録基準(8),(9)
登録年1994年

オーストラリア南部のナラコーアテと北部のリヴァーズレーには、多くの哺乳類の化石が発見されています。ナラコーアテでは肉食有袋類のティラコレオ(フクロライオン)の完璧な骨格の化石が出土し、ここはオーストラリア固有動物の進化の重要な段階が見られるもの。

ここではオーストラリアの哺乳類化石地域(リヴァーズレー/ナラコーアテ)がなぜ世界遺産なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、リヴァーズレーとナラコーアテについて詳しくなること間違いなし!

目次

オーストラリアの哺乳類化石地域(リヴァーズレー/ナラコーアテ)とは?

ティラコレオ(フクロライオン)/オーストラリアの哺乳類化石地域(リヴァーズレー/ナラコーアテ)
画像素材:shutterstock

オーストラリア大陸は約3500万年前に南極大陸から分離し、それ以降はずっと独立していたために世界でも独特な生態系が見られる大陸です。その中でも哺乳類の一つ・有袋類(胎盤がなく、腹部の育児嚢がある種)はオーストラリアで独自に進化していきました。オーストラリア南部のナラコーアテと北部のリヴァーズレーでは、オーストラリアの哺乳類の進化を示す化石が多く発見されています。

リバーズバレーで、最も古い化石は漸新世〜中新世(約3000万〜1000万年前)までに遡るほど。特にナラコーアテ・ケーブ国立公園では、200万年〜46万前に生息していたとされる肉食有袋類の「ティラコレオ(フクロライオン)」の完璧な骨格の化石も発掘。ナラコーアテは、更新世中期の氷河期(約53万年前)から現在までの脊椎動物の化石が堆積物の中で発見されています。1969年に洞窟学者のグラント・ガートレルによって、これらの化石はオーストラリアの哺乳類の進化の重要な段階を示すもので、気候変動と人類のオーストラリア大陸の進出の影響が見られるという点でも貴重であるとされました。

オーストラリアの哺乳類化石地域(リヴァーズレー/ナラコーアテ)はどんな理由で世界遺産に登録されているの?

ティラコレオ(フクロライオン)/オーストラリアの哺乳類化石地域(リヴァーズレー/ナラコーアテ)
画像素材:shutterstock

リヴァーズレーとナラコーアテが評価されたのが、以下の点。

登録基準(viii)
リヴァーズレーでは、漸新世〜中新世までの独特な哺乳類の化石が発見され、これらは熱帯雨林から乾燥したユーカリの森、森林地帯などへの生息地の変化が見られ、現生でも存在する有袋類の多くのルーツである生物も発掘。ナラコーアテの洞窟から出土された化石はリヴァーズレーはよりも新しいものではありますが、これらは大きな気候変動が見られる更新世中期から現在にいたる時期の陸生の脊椎動物の生活が見られるという点。

登録基準(ix)
リヴァーズレーとナラコーアテは、世界で最も孤立した大陸の一つでであるオーストラリアの哺乳類の歴史を化石や堆積物によってたどることができ、現在も生き続ける哺乳類とその系統が理解できるもの。リヴァーズレーは、オーストラリアの哺乳類の熱帯雨林起源を示すもので、ナラコーアテではティラコレオをはじめ、タスマニアデビルやタスマニアタイガー、ワラビー、ポッサムなどの現生有袋類のルーツ的な生物が見られ、これらは人類がオーストラリア大陸の到着した時期と同じ時代のもので、気候変動と人類の大陸への進出による影響が見られるということ。

世界遺産マニアの結論と感想

リヴァーズレーとナラコーアテで発掘された化石は、孤立したオーストラリア大陸で有袋類という独自に進化した哺乳類の進化が見られ、現在も生き続ける哺乳類たちのルーツを辿るものとして貴重であるという点で評価されています。

ちなみに、ティラコレオは絶滅するまでは大陸の頂点捕食者でした。しかし、割と移動のスピードは遅く、獲物に忍び寄るか、茂みに隠れて待ち伏せしたりと…割とセコい狩りをしていた模様。

※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。

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この記事を書いた人

世界遺産一筋20年以上!遺跡を求めて世界を縦横無尽で駆け抜ける、生粋の世界遺産マニアです。そんな「世界遺産マニア」が運営するこちらのサイトは1100以上もある遺産の徹底紹介からおもしろネタまで語り尽くすサイト。世界遺産検定一級取得済。

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