モーリタニアの世界遺産「バン・ダルガン国立公園」とは?世界遺産マニアが解説

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登録区分自然遺産
登録基準(9), (10)
登録年1989年

モーリタニア北西部の沿岸部に広がる岩礁地帯は国立公園として世界遺産に登録されています。ここは海岸から60km離れていても5mほどしか水位がないという遠浅の海で魚類が多く生息するため、渡り鳥が多く立ち寄ち寄る越冬地としても有名。そして、絶滅危惧種のチチュウカイモンクアザラシの生息地ともなっています。

ここではバン・ダルガン国立公園がなぜ世界遺産なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、バン・ダルガン国立公園について詳しくなること間違いなし!

目次

バン・ダルガン国立公園とは?

画像素材:shutterstock

大西洋沿岸に広がる国立公園で、ここは1万4000平方kmもの敷地を持ち、砂丘や沿岸の沼地、小さな島々、そして、海域も含めて世界遺産に登録。ここは暖流と寒流がぶつかる土地で魚類が多く生息しています。海域は大陸から約60km離れていても水深が5mというほどの遠浅の海となっているというのが特徴。

ここは北欧やシベリア、グリーンランドから約200万羽を越える渡り鳥が飛来して、冬を越していることから、ラムサール条約にも登録されています。海域では海生哺乳類が多く見られ、特にウスイロイルカやハナゴンドウなどイルカ類が多く生息。絶滅危惧種のチチュウカイモンクアザラシの最大の保護区であるという点でも有名です。

バン・ダルガン国立公園はどんな理由で世界遺産に登録されているの?

画像素材:shutterstock

バン・ダルガン国立公園が評価されたのが、以下の点。

登録基準(ix)
バン・ダルガン国立公園は、海藻が多く、大陸からの堆積物が重なることで栄養が高い海となり、ここには魚類や鳥類、海生哺乳類が暮らすのに適した海域や沿岸が広がっているということ。

登録基準(x)
バン・ダルガン国立公園は、西アフリカにおいても重要な渡り鳥の生息地で、北方から200万羽も訪れる越冬地となっています。海域は45種の魚類、11種の貝類などが生息し、イルカも多く見られ、絶滅危惧種のアオウミガメなども生息。沿岸部には絶滅危惧種のドルカスガゼルも見られるという点。

世界遺産マニアの結論と感想

バン・ダルガン国立公園は、暖流と寒流が合わさるという環境から、栄養が高い海が広がっていて、ここは渡り鳥の越冬地であり、魚類や海生哺乳類も多く生息。沿岸部も含めて絶滅危惧種も見られるという点で評価されています。

ちなみに、チチュウカイモンクアザラシはギリシャ神話に登場する半人半鳥の怪物「セイレーン」のモデルとされることも。しかし、セイレーンというと現在では鳥のイメージですが、中世以降は人魚的な怪物として扱われることが多くなり、アザラシ=セイレーンとなったそう。

※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。

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この記事を書いた人

世界遺産一筋20年以上!遺跡を求めて世界を縦横無尽で駆け抜ける、生粋の世界遺産マニアです。そんな「世界遺産マニア」が運営するこちらのサイトは1100以上もある遺産の徹底紹介からおもしろネタまで語り尽くすサイト。世界遺産検定一級取得済。

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