南アフリカの世界遺産「ケープ植物区保護地域群(フィンボス)」とは?世界遺産マニアが解説

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登録区分自然遺産
登録基準(9), (10)
登録年2004年(2015年拡大)

南アフリカ南西部に広がるケープ半島は、固有植物が多く生息する保護地域。観光地として有名な喜望峰だけでなく、13もの保護区が登録されています。ここは灌木植生地域であるフィンボスと呼ばれ、山火事が発生しやすいものの、環境に適応し、自生するプロテアという植物も見られるのが特徴。

ここではケープ植物区保護地域群(フィンボス)がなぜ世界遺産なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、ケープ植物区保護地域群について詳しくなること間違なし!

目次

ケープ植物区保護地域群(フィンボス)とは?

南アフリカのケープ州に点在する13の保護区が登録されていて、固有植物や絶滅危惧種が自生するエリア。そして、1488年にポルトガル人航海者であるバルトロメウ・ディアスがヨーロッパから船で到達した喜望峰を含んでいます。

ここはアフリカの面積の0.5%未満ではあるものの、アフリカ大陸の植物の約20%が見られ、約69%が固有種。ここは世界でも有数ホットスポットであり、多様な生物が見られると同時にそれぞれが絶滅の危険性もあります。

フィンボス

画像素材:shutterstock

ファンボスとは、「細い灌木(fine bush)」を意味する、灌木植生地域で、言葉通り、細い針状の葉を持つ植物が並ぶエリア。ケープ植物区では、表面積の約半分以上がこのフィンボスで囲まれています。ただし、「フィンボス」という植物は存在せず、これはいうならば8000種類以上の植物から構成される「総称」のようなもの。

プロテア

画像素材:shutterstock

ここは地中海性気候で乾燥地域のため、夏には山火事が多く発生するエリア。フィンボスの中でも「プロテア」という植物は山火事に強く、高温であっても発芽したり、種子を散布したりするという独特の生態を持ちます。そして、立派な花が咲くことから、南アフリカの国歌にもなるほど。

ケープ植物区保護地域群(フィンボス)はどんな理由で世界遺産に登録されているの?

画像素材:shutterstock

ケープ植物区保護地域群が評価されたのが、以下の点。

登録基準(ix)
ケープ植物区には、固有種が多く、山火事が発生しやすいエリアにもかかわらず、それに適応するように進化するという適応放散が見られるという点。

登録基準(x)
ケープ植物区は、アフリカの面積の0.5%未満ではあるものの、9000種以上の植物が見られ、それはアフリカ大陸の植物の約20%で、約69%が固有種であり、なんと合計で1736種類も固有種が存在するホットスポットであるということ。

世界遺産マニアの結論と感想

ケープ植物区は、アフリカの植物が多く見られるのが特徴で、ここは地中海気候であるにもかかわらず、それに適応しながら進化し、固有種の割合も多く、絶滅危惧種の多いホットスポットであるという点で評価されています。

ちなみに、喜望峰は岬なのになぜか日本語では「峰」と訳される傾向に。英語だと「Cape of Good Hope」であり、普通に訳せば「希望岬」なのですが、いつ誰が訳したのか、明らかに誤訳なのです。現地に行けば分かると思うのですが、明らかに「峰」ではないのに、今でも教科書で「喜望峰」と記載されているため、誰も修正できないという事態に。誰かが本気で取り組む日を待つばかりです…。

※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。

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この記事を書いた人

世界遺産一筋20年以上!遺跡を求めて世界を縦横無尽で駆け抜ける、生粋の世界遺産マニアです。そんな「世界遺産マニア」が運営するこちらのサイトは1100以上もある遺産の徹底紹介からおもしろネタまで語り尽くすサイト。世界遺産検定一級取得済。

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