中国の世界遺産「澄江の化石産地」とは?世界遺産マニアが解説

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登録区分自然遺産
登録基準(8)
登録年2012年

中国南部・雲南省の丘陵地帯にある澄江(ちょうこう)には、約5億3000万年のカンブリア紀初期の海洋生物の化石が多く出土しています。ここには16門196種もの生物が見られ、藻類やバクテリアだけでなく、最古の脊椎動物と考えられる生物などを含んだ多様な生態系の化石も発見されています。特に三葉虫の一種である「ナラオイア」は複雑な消化器を持つという点で貴重な発見でした。

ここでは澄江の化石産地がなぜ世界遺産なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、澄江の化石産地について詳しくなること間違いなし!

目次

澄江の化石産地とは?

澄江の化石産地
画像素材:Martin Smith(Wikimedeia Commmons)

雲南省玉渓市澄江市には、カンブリア紀(約5億4200万年〜約4億8830万年前)初期の化石が多く出土しています。特にカンブリア紀は地球上の生物が急速に多様化した時期で、ここは当時の完全な姿で見られるという点で評価。ここは5120平方mの土地に6門196種もの生物の化石が見られ、藻類からバクテリアだけでなく、無脊椎動物なども多く発見されています。「ナラオイア」は三葉虫の一種で、複雑な消化器を持つというほどに多様な生物も発見されました。

カンブリア紀の化石というとカナダの世界遺産「バージェス頁岩(けつがん)」が有名ですが、ここはそれよりも1000~1500万年ほど古く、化石で残ることがない柔かな部分や細部まで残っていて、より立体的に見られるのが特徴。特に「ミロクンミンギア(昆明魚)」は、最古の(原始的な)魚類とされていていて、これは頭部を持つことから最古の脊椎動物の一つと考えられているもの。

澄江の化石産地はどんな理由で世界遺産に登録されているの?

ミロクンミンギア(昆明魚)/澄江の化石産地
画像素材:Dwergenpaartje(Wikimedeia Commmons)

澄江の化石産地が評価されたのが、以下の点。

登録基準(viii)
澄江の化石産地は、地球上のほとんどすべての主要な動物の起源を持つカンブリア紀の化石が発見され、ここでは16門196種もの生物が見られます。特に「ナラオイア」などの化石は柔らかい部分や組織が残され、消化器官まで見られるほどにほぼ完全な形の化石であることが特徴で、世界でも貴重なもの。これらは5億3000万年前のカンブリア紀初期に地球上で生命が急速に多様化したということを示すという点。

世界遺産マニアの結論と感想

澄江の化石産地は、「カンブリア大爆発」として有名なカンブリア紀の生物の化石がほぼ完全な状態で発掘されるという世界的にも貴重な場所で、これらはカンブリア紀初期に地球の生物が急激に多様化したということを示す証拠であるという点で評価されています。

ちなみに、ミロクンミンギアは「最古の魚類」とは言いますが、我々の知っている魚とは違って、無顎類(むがくるい)という顎を持たない独特の魚類で、現在ではほとんど絶滅しています。

※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。

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この記事を書いた人

世界遺産一筋20年以上!遺跡を求めて世界を縦横無尽で駆け抜ける、生粋の世界遺産マニアです。そんな「世界遺産マニア」が運営するこちらのサイトは1100以上もある遺産の徹底紹介からおもしろネタまで語り尽くすサイト。世界遺産検定一級取得済。

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