登録区分 | 自然遺産 |
登録基準 | (9) |
登録年 | 1998年 |
東レンネルは、南太平洋のソロモン諸島の最南端にあるレンネル島の南3分の1を占めるエリア。ここはサンゴ礁が隆起したことで形成された島で、サンゴ礁島としては世界最大の規模を誇ります。世界遺産として登録されているのはレンネル島の東部で、ここにはテガノ湖があり、淡水と海水が混じった汽水湖で、その規模も太平洋で最大。登録エリアには多種多様な生態系が見られ、固有種も多く見られます。
ここでは東レンネルがなぜ世界遺産なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、東レンネルについて詳しくなること間違いなし!
東レンネルとは?

南太平洋のソロモン諸島のガダルカナル島にある首都ホニアラから南へ約250km。ソロモン諸島の最南端にあるレンネル島は、サンゴ礁が隆起したことで形成された、全長約86km、幅約15kmという細長い島。世界遺産として登録されているエリアは、島の南東部で約1/3。
南東部にあるテガノ湖は、島の総面積の1/5の規模で、淡水と海水が混じった汽水湖。ここは太平洋の湖の中でも最大規模を誇るもの。固有種であり、絶滅危惧種であるクロッカーウミヘビなど、独自の固有種が生息しています。島は年間降水量が3000mm以上もあり、木々が密集する熱帯地帯で、森にはオウギビタキ属レンネルオウギビタキという独特な固有種も住んでいたりと、多種多様な生態系が見られるエリア。
危機遺産
ここは世界遺産ではありますが、人々が住むエリアでもあり、おもに漁業や農業、狩猟などをして暮らしています。気候変動によりテガノ湖の水面が上昇したり、森林伐採などから生態系に影響を与えたりとしたことから、2013年に危機遺産として登録されました。
東レンネルはどんな理由で世界遺産に登録されているの?



東レンネルが評価されたのが、以下の点。
登録基準(ix)
東レンネルは、島に何回も訪れるサイクロンなどの雨により森林が形成され、豊かな動植物が形成され、鳥類や植物に固有種が多く見られます。特にテガノ湖は300以上の珪藻と藻類が見られ、クロッカーウミヘビなどの固有種が見られるほど豊かであるという点。
世界遺産マニアの結論と感想
東レンネルは自然環境も素晴らしいですが、雨によって形成された環境に多様な生態系が見られ、孤島ということから固有種も多く見られるというのが特徴。
ちなみに、島は食料不足に落ち至った時期もあり、ソロモン諸島政府はティラピアをテガノ湖に放流し、食料としました。ティラピアは日本では恐ろしい魚として食料にしませんが、実はティラピアの肉は割と臭みがなく、美味しい魚とされていて、今では大事な食料となっています。
※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。