アメリカの世界遺産「グランド・キャニオン国立公園」とは?場所や眺望台を含めて世界遺産マニアが解説

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登録区分自然遺産
登録基準(7),(8),(9),(10)
登録年1979年

アメリカ南西部にあるグランド・キャニオンは侵食と風化によって作られた、最大の深さが約1850mの世界で最大規模の峡谷。さまざまな時代の地層が折り重なっていて、なんと最下層では20億年前の先カンブリア時代の地層も見られます。ここに地球の歴史が刻まれた場所とも呼べる遺産。

ここでは、グランド・キャニオン国立公園がなぜ世界遺産なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、グランド・キャニオン国立公園について詳しくなること間違いなし!

目次

グランド・キャニオン国立公園とは?その場所は?

グランドキャニオンの特徴は?地層には地球の歴史が!

グランド・キャニオン国立公園
画像素材:shutterstock

グランド・キャニオンとは、アリゾナ州北部に位置し、コロラド川沿いの広大な峡谷を示します。ここがいつ形成されたのか、それについては議論されてきました。一般的には今から約7000万年前に土地が隆起し、それが山になると、約4000万年前からコロラド川の侵食によって削られ、風化を繰り返すと、約200万年前に現在のような姿になったと考えられています。

峡谷は446kmも続き、深さはなんと約1850mに至る場所もあるほど。ここは地層が幾層にも折り重なっているというのも特徴で、最下層には地球最古の20億年前の先カンブリア時代の地層も見られ、地球の歴史を垣間見ることも可能。

国立公園としての歴史は?

グランド・キャニオン国立公園
画像素材:shutterstock

この地域には4000年前からネイティブ・アメリカンが住み始めたとされ、アナサジ族や現在もこの一帯に住むハバスパイ族が暮らしてきた土地。1540年に当時スペイン領だったこのエリアを、スペイン人軍人によって金の探索がされていた際に発見され、彼らは「大峡谷」と名付け、これが地名の由来となったものの、19世紀までこの地は忘れさられていまいました。1919年に当時の大統領ウッドロー・ウィルソン大統領によって、国立公園として運営されるようになります。

登録されている主な構成資産

基本的にグランド・キャニオンの楽しみ方は眺望台から眺めるか、ハイキング用のコースを歩くかの2択。

サウス・リム

サウス・リム
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南側にあるビューポイント。日の出が見られるマーサポイント、ヤバパイポイントや夕日が美しいホピポイントなど、いくつかの眺望台が存在します。

ノース・リム

ノース・リム
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標高は約2400mの位置にある眺望台。北側から眺めることができるので、南側とはまた違った景観が楽しめます。

ブライト・エンジェル・トレイル

ブライト・エンジェル・トレイル
画像素材:shutterstock

サウス・リムにあるグランド・キャニオン・ビレッジからコロラド川までの間を繋ぐハイキング用のコース。標高約1200mもの断崖を降りるため、絶景が楽しめるということで人気を集めています。

グランド・キャニオン国立公園はどんな理由で世界遺産に登録されているの?

グランド・キャニオン国立公園
画像素材:shutterstock

グランド・キャニオン国立公園が評価されたのが、以下の点。

登録基準(vii)
峡谷はもちろん、砂漠や丘、滝などの絶景が続く、世界で最も美しい景観の一つとされているという点。

登録基準(viii)
公園内には理想からは、化石なども発見され、先カンブリア時代から新生代まで、地球の進化の歴史が見られるということ。

登録基準(ix)
高低差のあるグランド・キャニオンでは、それぞれの異なる気候で進化した動植物が見られるという点。

登録基準(x)
広大なグランド・キャニオンには、減少している生態系や絶滅危惧種などが生息する場所であるという点で貴重であるということ。

世界遺産マニアの結論と感想

地球でも最大規模の峡谷であり、最下層では約20億年前の地層まで見られるということが評価。そして、断崖の上部と下部では環境が全く異なるので、生態系もそれぞれ異なり、さまざまな動植物が見られるというのもポイントです。

ちなみに、谷底にあるキャンプ施設であるファントム・ランチは、ネイティブ・アメリカンの時代から続く、大人気のキャンプ地。なんと予約を取るのが最も難しい宿泊施設とされ、毎月くじ引きでないと予約できるないという、世界中のどんな高級ホテルよりも予約が取りづらい宿泊施設なのです。

※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。

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この記事を書いた人

世界遺産一筋20年以上!遺跡を求めて世界を縦横無尽で駆け抜ける、生粋の世界遺産マニアです。そんな「世界遺産マニア」が運営するこちらのサイトは1100以上もある遺産の徹底紹介からおもしろネタまで語り尽くすサイト。世界遺産検定一級取得済。

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