登録区分 | 自然遺産 |
登録基準 | (7), (9), (10) |
登録年 | 2008年 |
南太平洋に位置するニューカレドニア島とイルデパン島の周囲には、世界で2番目の長さを誇る珊瑚礁が広がっています。ここでは146種のサンゴが見られ、絶滅危惧種のウミガメやジュゴンも生息。特にサンゴの化石は、南太平洋の自然史を知るのに貴重な資料になっています。
ここではニューカレドニアの礁湖 : サンゴ礁の多様性と関連する生態系がなぜ世界遺産なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、ニューカレドニア・バリア・リーフについて詳しくなること間違いなし!
ニューカレドニアの礁湖 : サンゴ礁の多様性と関連する生態系とは?

フランスの海外領土であるニューカレドニアは、南太平洋に浮かぶグランドテール島(本島、ニューカレドニア島とも)を中心としたエリア。世界遺産としてはラグーンなどを含んだ6つの海域が登録されていて、島を囲む広大な珊瑚礁は世界でも2番目に長さを誇る珊瑚礁となっています。
珊瑚礁には、146種ものサンゴだけでなく、多種多様な魚類や絶滅危惧種のウミガメが見られ、さらにはジュゴンの生息数は世界でも3番目というのも特徴。古代のサンゴの化石も多く見られ、ここは長年に渡って保護されてきたということもあり、オセアニアの自然史も理解できるという点でも貴重です。
ニューカレドニアの礁湖 : サンゴ礁の多様性と関連する生態系はどんな理由で世界遺産に登録されているの?



ニューカレドニア・バリア・リーフが評価されたのが、以下の点。
登録基準(vii)
ニューカレドニア島とイルデパン島を囲む珊瑚礁は、サンゴの多様性や、洞窟・アーチなどのさまざまなサンゴの地形が見られ、世界でも有数のサンゴの景観が見られるという点。
登録基準(xi)
ニューカレドニア島とイルデパン島を囲む珊瑚礁は、島の周囲にあるラグーンを取り囲んでいるという点でユニークであり、化石となっているサンゴだけではなく、非常に多様な生態が見られることから、ここは地球でも優れた生物の進化過程が見られる場所の一つということ。
登録基準(x)
ニューカレドニア・バリア・リーフは、146種もの多様なサンゴが見られ、オーストラリアのグレート・バリア・リーフにも匹敵する上に、世界でも3番目のジュゴンの生息数を誇り、絶滅危惧種のウミガメや貴重な海洋哺乳類も暮らしているという点。
世界遺産マニアの結論と感想
ニューカレドニア・バリア・リーフは、世界で2番目の長さを誇り、サンゴの数もグレート・バリア・リーフにも負けないほどの種類が生息し、化石を含めて生物の進化過程が見られる地であるという点で評価されています。絶滅危惧種のウミガメやジュゴンが多く暮らすというのもポイント。
ちなみに、ニューカレドニアというと森村桂氏の旅行記『天国にいちばん近い島』で有名ですね。「天国にいちばん近い島」といったフレーズの響きが良かったのか、今でも旅行のパンフレットのキャッチフレーズに使われることも。1984年にはこれを原作にした映画も放映されたのですが、全く違う内容。どちらかというとドラマ仕立てになっていて、当時は賛否両論でした。
※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。