オーストラリアの世界遺産「ロード・ハウ島群」とは?世界遺産マニアが解説

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登録区分自然遺産
登録基準(7),(10)
登録年1982年

ロード・ハウ島は、オーストラリア本土から東に約600kmも離れた位置にある三日月型の小さな島で、周囲の島々を合わせて28の島々が世界遺産として登録。ここは約700万年前に海底火山が隆起して誕生したもので、大陸と繋がったことがないため、ロードハウクイナなど固有種が多く生息しています。

ここではロード・ハウ島群がなぜ世界遺産なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、ロード・ハウ島群について詳しくなること間違いなし!

目次

ロード・ハウ島群とは?

ロードハウクイナ/ロード・ハウ島群
画像素材:shutterstock

オーストリア大陸から離れた位置にあるロード・ハウ島群。これらは700万年前に海底火山が隆起して誕生しました。最も大きな島は三日月型のロード・ハウ島で、ここは陸地部分の75%も占めています。南西部の沿岸には世界最南端のサンゴ礁が存在。

ここは大陸から離れているため、一度も大陸と繋がったことがなく、島には固有種も多く生息します。コウモリ以外は哺乳類はもともと生息しておらず、絶滅危惧種のロードハウクイナは空を飛べない鳥で、一時期激減したものの、現在は数を回復してきました。

昆虫はロードハウナナフシなどが存在してましたが、ロードハウ島では絶滅したものの、近くにある小島、ボールズ・ピラミッドで2001年に発見され、現在は繁殖しているので、やがてロード・ハウ島に放す予定。

ロード・ハウ島群はどんな理由で世界遺産に登録されているの?

ロード・ハウ島群
画像素材:shutterstock

ロード・ハウ島群が評価されたのが、以下の点。

登録基準(vii)
ロード・ハウ島群は、海底火山から形成された島々で世界で最も南に位置するサンゴ群もあり、固有種も多く、海鳥の重要な保護区ともなっているという点。

登録基準(x)
ロード・ハウ島群は絶海の孤島であり、絶滅危惧種などを含めて動植物の固有種が多く、限られた地域で独自に進化してきたということ。

世界遺産マニアの結論と感想

ロード・ハウ島群は、もともとは海底火山の隆起から形成されたため、動植物は独自の進化を遂げてきていて、それらは現在でも保護されているという点で評価。そして、海鳥の絶好の住処ともなっているのもポイント。

ちなみに、ボールズ・ピラミットは世界で最も高い火山岩の海食柱になっていて、なんと標高は562mもあります。実は2300万年くらい前まではロード・ハウ島やニュージーランドを含めて大陸があったとされ、その名も「ジーランディア」。しかし、大陸の岩石は比重が軽いものであったらしく、ボールズ・ピラミットはその名残のようなもので、ほとんどが海に沈んだままになっています。ムー大陸のような話ですが…。

※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。

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この記事を書いた人

世界遺産一筋20年以上!遺跡を求めて世界を縦横無尽で駆け抜ける、生粋の世界遺産マニアです。そんな「世界遺産マニア」が運営するこちらのサイトは1100以上もある遺産の徹底紹介からおもしろネタまで語り尽くすサイト。世界遺産検定一級取得済。

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