登録区分 | 自然遺産 |
登録基準 | (9), (10) |
登録年 | 1987年 |
ペルー南東部に位置するマヌー国立公園は、マヌー川を中心とした1万7000平方kmもの広さを誇る、ペルー最大の国立公園。ここでは地球に生息する鳥類の約10%にあたる約800種見られ、多く動植物が暮らします。これらはアマゾン川がかつてギアナ高地とブラジルの中央高原に囲まれた内海だったということを示すもの。
ここではマヌー国立公園がなぜ世界遺産なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、マヌー国立公園について詳しくなること間違いなし!
マヌー国立公園とは?
ペルー南東部にあるマヌー国立公園は、アンデス山脈とアマゾン盆地の合流点にあり、膨大な種類の動物が多く住む「動物たちの楽園」でもあります。ここは大都市からの道路が存在していないため、人間の影響を受けず、熱帯雨林、湿原、高原、山岳地帯など、さまざまな自然環境が見られ、マヌー川沿いには今でもアマゾンの先住民族が狩猟採集をしながら暮らしています。
標高150mのアマゾン盆地から標高4200mの高原まで、さまざまな環境があり、ここでは2000〜5000種もの植物、カピバラやネコ科のオセロットなどの200種以上の哺乳類、800種以上の鳥類などが見られ、これらは1億年前にはここはアマゾン川流域がギアナ高地とブラジル中央高原に挟まれた内海であったということを証明するもの。現在は公園の90%が研究区域とされ、一般人の立ち入りは禁止されています。
マヌー国立公園はどんな理由で世界遺産に登録されているの?
マヌー国立公園が評価されたのが、以下の点。
登録基準(ix)
マヌー国立公園は、アンデス山脈とアマゾンの熱帯雨林が交わる地であり、高低差があることから、生物は非常に多様な進化をし、並外れた多様性と固有性を生むことになったということ。
登録基準(x)
マヌー国立公園は、並外れた生物多様性を保護しており、哺乳類は200種以上、鳥類は800種以上、爬虫類は68種、両生類は77種が見られ、1300種を超える蝶も生息し、その多様性は何十年にも渡って熱帯生態学の研究の場にもなっているという点。
世界遺産マニアの結論と感想
マヌー国立公園は、低地から高地までさまざまな環境によって、生物は多様な進化をして固有種も生まれ、ここは膨大な数の種類の動物が見られることから、研究の場ともなっているという点で評価されています。
ちなみに、ネコ科の動物は泳ぎが大抵苦手ですが、なぜかオセロットは泳ぎが上手で、ヘビからナマケモノまでさまざまな動物を捕食するというハンターとしても優れています。その割には人懐っこいという…ペットとするにはパーフェクト。
※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。