登録区分 | 自然遺産 |
登録基準 | (7),(8) |
登録年 | 1978年 |
ナハニ国立公園は、カナダ北西部にある国立公園。サウス・ナハニ川流域の険しい峡谷に、巨大なヴァージニア滝など、絶景が広がっています。野生動物の宝庫で、オオカミ、ハイイログマ、トナカイなども多く生息。そして、1978年に初めて世界遺産リストに登録された12の遺産の一つとしても知られます。
ここでは、ナハニ国立公園がなぜ世界遺産なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、ナハニ国立公園について詳しくなること間違いなし!
ナハニ国立公園とは?
カナダのノースウェスト準州にあるナハニ国立公園は、約5000平方kmもの広大な公園です。「ナハニ」とは、先住民の言葉で「精神」という意味。公園の中心は、標高2972mのマッキンジー山を含むロッキー山脈の間を流れるサウス・ナハニ川の深い峡谷で、巨大な滝などがあります。
公園内はツンドラ(永久凍土)地帯で、ほとんどが森林が広がっています。しかし、緯度も低いため、気候は比較的穏やか。温泉なども湧き出ている地域も。園内には車道がなく、移動は飛行機かヘリコプターのみで、ありのままの自然が保護されています。
登録されている主な構成資産
ヴァージニア滝
サウス・ナハニ川の中で最も急な滝で、落差は90m。水煙を建てながら落下する姿は圧巻です。滝の水煙の影響で、周辺には希少なランが生息。ここからサウス・ナハニ川は急流となっていき、壮大な峡谷へと変化します。
ナハニ国立公園はどんな理由で世界遺産に登録されているの?
ナハニ国立公園が評価されたのが、以下の点。
登録基準(vii)
サウス・ナハニ川は、北米でも手つかずに残されている川のひとつで、そこには深い峡谷や巨大な滝など、さまざまな地形の変化を眺めることができるということ。
登録基準(viii)
公園内は川の侵食、峡谷、カルスト地形、温泉など、特異な地形が多く見られるということ。
世界遺産マニアの結論と感想
ナハニ国立公園は車や鉄道で行くことのできない、文明社会と隔離されている保護区だけあって、手つかずの自然が多く残されています。そして、サウス・ナハニ川の影響によって、深い峡谷が形成され、独特の植物なども咲き、さまざま景観を眺めることができます。さらに温泉やカルスト地形なども見られるので、「自然遺産らしい自然遺産」というべき遺産ですね。
ちなみに、ヴァージニア滝の名前が気になっていて、1972年に国立公園として認定したピエール・トルドー首相の名前に変更するという案もあり、そのうちトルドー滝になるかもしれませんね。
※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。