カナダの世界遺産「ピマチオウィン・アキ」とは?世界遺産マニアが解説

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登録区分複合遺産
登録基準(3),(6),(9)
登録年2018年

カナダ中部の平原に位置するピマチオウィン・アキは、先住民アニシナアベ族の言葉で「命を与えてくれる土地」という意味。ここはアニシナアベ族が暮らしてきた4つの土地が登録されていて、あらゆる生命を尊重し、他者と調和された関係を維持するという生活が文化的伝統として7000年に渡って維持されていたということを評価されています。

ここではピマチオウィン・アキがなぜ世界遺産なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、ピマチオウィン・アキについて詳しくなること間違いなし!

目次

ピマチオウィン・アキとは?

ピマチオウィン・アキ
画像素材:shutterstock

カナダ中部に位置するマニトバ州のウィニペグ湖の東岸からオンタリオ州まで広がる約2万9000平方kmの自然が世界遺産に登録されています。ここは古くから先住民アニシナアベ族によって住んでいた地。ブラッドペイン川、リトル・グランド・ラピッズ、パウインガッシ、ポップラー川という4つの共同体の文化的伝統による遺産で、アニシナアベ族が、7000年に渡って川や湖、湿地、森林で狩猟や釣り、採集などを行いつつ、自然とともに暮らしてきたという文化的景観が見られるもの。

ヘラジカ/ピマチオウィン・アキ
画像素材:shutterstock

アニシナアベ族は、あらゆる生命を尊重し、他者と調和された関係を維持するという伝統的な暮らしを続けてきていて、これは「ジガナウェンダマン・ギダキイミナアン(土地を守る)」と呼ばれています。よって、この地は生物多様性が維持されてきて、ウッドランド・カリブーやヘラジカ、オオカミ、クズリ、カンジキウサギなど、今でも食物連鎖のバランスが保たれています。

しかし、ここは世界遺産の価値を査定するICOMOSが推薦する際に、アニシナアベ族は文化遺産と自然遺産を分けるという点で複合遺産になったという経緯に関して、ピマチオウィン・アキそのものを文化と自然で分けるということに疑問を呈したということもあり、複合遺産の概念に関しても考えさせられ、今後の研究の見直しになったというきっかけも。

ピマチオウィン・アキはどんな理由で世界遺産に登録されているの?

ピマチオウィン・アキ
画像素材:shutterstock

ピマチオウィン・アキが評価されたのが、以下の点。

登録基準(iii)
ピマチオウィン・アキは、「ジガナウェンダマン・ギダキイミナアン(土地を守る)」というアニシナアベ族の文化の伝統が見られ、世代を超えて維持されてきて、古代から現代まで人々が暮らし続けているという点。

登録基準(vi)
ピマチオウィン・アキは、創造主によって土地が置かれ、現地に住む人々が生きるためにすべて与えられたという生きた伝統がそのまま残る地で、それは口頭によって伝えられ、土地はそれに関連して名前が付けられていたりするということ。

登録基準(ix)
ピマチオウィン・アキの生物多様性が見られる寒帯楯状地で、その中でもアニシナアベ族は持続可能な狩猟や漁を行っていることもあり、捕食者と非捕食者の間でバランスが維持されているという点。

世界遺産マニアの結論と感想

非常に分かりづらい遺産ですが、ここはアニシナアベ族によって「命を与えてくれる土地」として古来より自然環境そのものが大事にされてきて、その文化的伝統が7000年に渡って残り続けるという点で評価されています。そして、アニシナアベ族は自然のバランスを壊さないように狩りや釣りを行ってきたということもあり、生物多様性も保護されてきたというのもポイント。

ちなみに、クマのプーさん(ウィニー・ザ・プー)のモデルであるクロクマは、カナダのマニトバ州のウィニペグから連れてこられ、「ウィニー」という名前で呼ばれていました。このクマはオンタリオ州の猟師が連れていた孤児の子熊だったらしく、もしかしたらピマチオウィン・アキで暮らしていたのかもしれませんね。

※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。

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この記事を書いた人

世界遺産一筋20年以上!遺跡を求めて世界を縦横無尽で駆け抜ける、生粋の世界遺産マニアです。そんな「世界遺産マニア」が運営するこちらのサイトは1100以上もある遺産の徹底紹介からおもしろネタまで語り尽くすサイト。世界遺産検定一級取得済。

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