ウガンダの世界遺産「ルウェンゾリ山地国立公園」とは?世界遺産マニアが解説

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登録区分自然遺産
登録基準(7), (10)
登録年1994年

ウガンダ西部にあるルウェンゾリ山地には、アフリカで3番目に高いマルゲリータ峰(標高5109m)を持つ山岳地帯。ここは赤道直下にありながら、氷河や万年雪に覆われた美しい高山地帯で、絶滅危惧種も多く生息しています。

ここではルウェンゾリ山地国立公園がなぜ世界遺産なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、ルウェンゾリ山地国立公園について詳しくなること間違いなし!

目次

ルウェンゾリ山地国立公園とは?

アオザル/ルウェンゾリ山地国立公園
画像素材:shutterstock

ウガンダ西部にあり、コンゴ民主共和国のヴィルンガ国立公園に面している公園。ここは赤道直下にありながら、標高5109mとアフリカでも3番目に高い山を持つ、氷河と雪に覆われた山岳地帯でもあります。総面積996平方kmのうち70%が標高2500m以上というほど。

ルウェンゾリ山はエジプトに流れ出るナイル川の水源とされる地で、ローマ帝国時代、エジプトのアレキサンドリアで活躍した地理学者であり、天文学者でもあったプトレマイオスに「月の山脈」と呼んでいました。

ここは標高が上がるに連れ、植生が変化するということで有名で、ヒース(エリカ属など)やジャイアントロベリア(ミゾカクシ属)などが見られます。麓にはゴリラやゾウなど、絶滅危惧種も生息。

ルウェンゾリ山地国立公園はどんな理由で世界遺産に登録されているの?

ルウェンゾリ山地国立公園
画像素材:shutterstock

ルウェンゾリ山地国立公園が評価されたのが、以下の点。

登録基準(vii)
かつて「月の山脈」と呼ばれるほどに神秘的な雰囲気を醸し出すルウェンゾリ山地は、雪や氷河をかぶった険しい地形で、ジャイアントロベリアなど、ユニークな高山植物が見られ、並外れた自然の美しさが見られるという点。

登録基準(x)
ここは標高差が激しく、ジャイアントロベリアやヒースなどの固有種が見られる、アフリカで最も高山植物が豊富な場所の一つ。鳥類は217種、絶滅危惧種のマルミゾウ、ヒガシチンパンジー、ロエストグエノン、ルウェンゾリ・ディカーなどが生息しているということ。

世界遺産マニアの結論と感想

アフリカでも3番目に高いマルゲリータ峰を持つルウェンゾリ山地は、赤道直下にあるにもかかわらず、積雪や氷河が覆う美しい景観で、ここは標高差があることで、さまざまな植生が見られ、絶滅危惧種に登録されている動物も多く生息しているという点で評価されています。

ちなみに、ここでいうプトレマイオスとは人物で、古代ローマのアレキサンドリア(現在のエジプト)の学者クラウディオス・プトレマイオスのこと。クラウディオスは、ローマ帝国が滅ぼしたプトレマイオス朝(前305~30年)とは全く関係なかったようで、「プトレマイオス」はヘレニズム時代のエジプト人の名前であることからギリシャ系の名前であり、彼もギリシャ系だったと考えられています。…実際に彼の出自はよく分かっていないので、詳細はほぼ不明ですが。

※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。

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この記事を書いた人

世界遺産一筋20年以上!遺跡を求めて世界を縦横無尽で駆け抜ける、生粋の世界遺産マニアです。そんな「世界遺産マニア」が運営するこちらのサイトは1100以上もある遺産の徹底紹介からおもしろネタまで語り尽くすサイト。世界遺産検定一級取得済。

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