コンゴ民主共和国の世界遺産「サロンガ国立公園」とは?世界遺産マニアが解説

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登録区分自然遺産
登録基準(7), (9)
登録年1984年

サロンガ国立公園は、コンゴ民主共和国の中央に位置するアフリカ最大の熱帯雨林保護区。ここは周辺から隔離された土地のため、野生動物の楽園となっていて、ボノボ(ピクミーチンパンジー)の保護区として有名。他にも珍獣であるオカピなど、絶滅危惧種も多く生息しています。

ここではサロンガ国立公園がなぜ世界遺産なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、サロンガ国立公園について詳しくなること間違いなし!

目次

サロンガ国立公園とは?

サロンガ国立公園
画像素材:Radio Okapi(Wikimedeia Commmons)

コンゴ川の中央流域に位置するサロンガ国立公園は、アフリカ最大の熱帯雨林保護区で、世界遺産として登録されているのは約3万6000平方kmもの広大なエリア。ここは水上交通のみでしか訪れることができず、周囲からは隔離しているため、多くのボノボやオカピ、アフリカゴールデンキャットなどの絶滅危惧種の保護区になっています。

特にボノボは2万匹は生息しているとされ、ここでは長期的な研究がされてきました。ボノボはチンパンジーに比べて上半身が小さいものの、直立二足歩行が得意というのが特徴。

危機遺産(危機にさらされている世界遺産)

周囲は人口増加のため、森林伐採や農地の開発がされ、環境が悪化したということもあり、1999年には危機遺産に登録。その後、環境は改善されたため2021年には解除となりました。

サロンガ国立公園はどんな理由で世界遺産に登録されているの?

ボノボ(ピクミーチンパンジー)/サロンガ国立公園
画像素材:shutterstock

サロンガ国立公園が評価されたのが、以下の点。

登録基準(vii)
サロンガ国立公園は、広大な湿地帯と手付かずの森で構成された、中央アフリカの生物保護区であるということ。

登録基準(ix)
サロンガ国立公園の動植物は、赤道近くの熱帯雨林における生物の進化と適応がみられ、古来よりそのままの状態で残る森林の中で、生物がさらに進化する可能性もあるという点。

世界遺産マニアの結論と感想

サロンガ国立公園は広大なエリアのため、人里離れた森林には独自の動植物の保護区となっていて、そこでは生物の進化と適応を観察できるだけでなく、さらなる進化の可能性があるという点で評価されています。

ちなみに、ボノボは野生のチンパンジーとは違い、道具を使用することができないというのも特徴。しかし、動物園できちんと道具の使い方を覚えさせると、かなり高度なことができるようになるのです。つまり「学習」で伸びるという点では人間と同じかもですね。

※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。

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この記事を書いた人

世界遺産一筋20年以上!遺跡を求めて世界を縦横無尽で駆け抜ける、生粋の世界遺産マニアです。そんな「世界遺産マニア」が運営するこちらのサイトは1100以上もある遺産の徹底紹介からおもしろネタまで語り尽くすサイト。世界遺産検定一級取得済。

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