登録区分 | 文化遺産 |
登録基準 | (1), (4) |
登録年 | 1985年 |
ブラジル南東部の金鉱で繁栄した街・コンゴーニャスには、18世紀後半に建造されたボン・ジェズス・ド・コンゴーニャス聖堂を中心とした聖域があります。ここはブラジルのバロック建築家アレイジャジーニョによる彫像が並び、聖堂の前にある旧約聖書の預言者像は彼の最高傑作の一つ。
ここではボン・ジェズス・ド・コンゴーニャスの聖域がなぜ世界遺産なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、ボン・ジェズス・ド・コンゴーニャスの聖域について詳しくなること間違いなし!
ボン・ジェズス・ド・コンゴーニャスの聖域とは?
ブラジル南東部のミナスジェライス州にある古い街コンゴーニャス。ここは金鉱で栄えた街で、18世紀後半になるとボン・ジェズス・デ・マトジーニョス聖堂というバシリカ式の教会堂を中心とした聖域が建造されました。聖堂はイタリア風のロココ様式のインテリアやファサードを持つものの、バロック様式の傑作でもあります。
聖堂の前にある旧約聖書の預言者像は「ブラジルのミケランジェロ」と呼ばれるバロック建築家アレイジャジーニョによるもので、彼の最高傑作でもあります。斜面には階段が配されていて、道沿いに6つの礼拝堂が並び、イエス・キリストの受難をテーマにした合計で64もの木彫が置かれていて、これらも彼の作品です。
ボン・ジェズス・ド・コンゴーニャスの聖域はどんな理由で世界遺産に登録されているの?
ボン・ジェズス・ド・コンゴーニャスの聖域が評価されたのが、以下の点。
登録基準(i)
ボン・ジェズス・ド・コンゴーニャスの聖域の建築物と彫刻は、アレイジャジーニョによる作品も並び、これはラテンアメリカのキリスト教芸術の頂点の一つで、熱帯地方で見られる独特なバロック様式の作品でもあるという点。
登録基準(iv)
ボン・ジェズス・ド・コンゴーニャスの聖域は、18世紀のポルトガルに支配されていた時代のミナスジェライス州の宗教建築の発展が見られ、ロココ様式のファサードなども含めたラテンアメリカのバロック様式の中でも重要なものであるということ。
世界遺産マニアの結論と感想
ボン・ジェズス・ド・コンゴーニャスの聖域は、18世紀のポルトガルの植民地時代の宗教建築の発展が見られ、ラテンアメリカのバロック建築においても、南米で独特に発展した傑作であるという点で評価されています。
ちなみに、アレイジャジーニョは北部のオウロ・プレット出身でそちらでも多くの作品を残しています。彼はポルトガル人と黒人奴隷との混血(ムラート)で、題材にされやすいのか、ブラジルでは彼を主人公にした映画やドラマが制作されることも。
※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。