中国の世界遺産「杭州西湖の文化的景観」とは?世界遺産マニアが解説

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登録区分文化遺産
登録基準(2), (3), (6)
登録年2011年

中国東部の都市・杭州の中心部にある西湖は、三方を山に囲まれ、霧が包まれることが多いことから山水画のような景観が見られます。ここは9世紀以降多くの文人墨客に愛され、中国の伝統的な景観の最たる例となりました。この地で確立された景観は、周辺の国々の造園のモデルにもされたほど。

ここでは杭州西湖の文化的景観がなぜ世界遺産なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、西湖について詳しくなること間違なし!

目次

杭州西湖の文化的景観とは?

画像素材:shutterstock

浙江省杭州市は、上海から南西へ170kmにある大都市。町の中心部にある西湖は、唐(618〜907年)の時代以降、多くの詩人や画家によって称賛されてきました。ここは三方を山に囲まれていて、周囲は霧に覆われることが多く、山水画のような景観が見られます。

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西湖は外周約15kmほどの広さで、3つの人工の島が浮かんでいます。周辺には寺院や楼閣、庭園などが作られ、9〜12世紀には人工的に作られた堤防も現存。13世紀になり、南宋が杭州に首都を置くと、「西湖十景」という詩のテーマとなった絵画にも選ばれるほどに中国人にとっての理想の景観となったのです。そして、この地を訪れたヴェネツィア商人であったマルコ・ポーロも称賛。

そういった背景からここは文化的景観として登録。やがてこの地の庭園の景観は、日本や韓国などの周辺国の造園の設計に大きく影響を与えました。

杭州西湖の文化的景観はどんな理由で世界遺産に登録されているの?

画像素材:shutterstock

西湖が評価されたのが、以下の点。

登録基準(ii)
西湖の景観は、特に中国だけでなく、日本や韓国でも幅広く模倣され、東アジアの景観デザインに大きな影響を与えたということ。

登録基準(iii)
西湖の風景は自然と人工を織り交ぜた景観となっていて、これは唐と宋から続く伝統で、西湖はその伝統を今でも見られるという点。

登録基準(vi)
人と自然の調和を目指した唐と宋の芸術は、この西湖の風景によく反映されていて、その後もこの伝統は中国や日本、韓国などへと伝えられていったということ。

世界遺産マニアの結論と感想

西湖は一言でいえば、中国人が理想とする「中国的な風景」が見られるということ。つまり、寺院や庭園などを含めながら山水画のような景色が人工的に築かれていて、それは唐と宋の時代の理想の風景でもあり、その造園方法は中国だけでなく、日本や韓国に広まっていったという点で評価されています。

ちなみに、西湖はなぜ西の湖と呼ばれたのかは、中国四大美人の一人である「西施」がここで入水自殺したことが由来といういうこときなってるのですが、ここが淡水湖になったのは漢(紀元前3世紀~)の時代からとされているので、あくまでも伝説のようです。

※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。

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この記事を書いた人

世界遺産一筋20年以上!遺跡を求めて世界を縦横無尽で駆け抜ける、生粋の世界遺産マニアです。そんな「世界遺産マニア」が運営するこちらのサイトは1100以上もある遺産の徹底紹介からおもしろネタまで語り尽くすサイト。世界遺産検定一級取得済。

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