アメンホテプ3世(即位:紀元前1391年~紀元前1353年または紀元前1388年~紀元前1351年)は、エジプト新王国時代でも繁栄した時代のファラオでありますが、現在は彼の葬祭殿跡地に残る「メムノンの巨像」の姿で知られます。そんなアメンホテプ3世とはどういった人物だったのでしょうか?
今回はアメンホテプ3世がどんな人物だったかを世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、アメンホテプ3世について具体的に理解できること間違いなし!
アメンホテプ3世とはどんな人物?

アメンホテプ3世は、第18王朝(紀元前1570年頃〜紀元前1293年頃)のファラオであり、父であるトトメス4世が早逝したため、幼少期に即位し、40年近くもの長い間、統治したとされています。彼は軍事遠征に出かけたのは1件しか確認されていないものの、レリーフからは獅子狩りなどを行っているほどに勇ましい人物。
しかし、国内の政治は安定していたようで、各地に彼の像が築かれ、周辺国である中東のミタンニ、バビロン、アッシリアなどとも外交をしていたというのが文書から発見されています。
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ルクソール神殿/エジプト



かつてはテーベと呼ばれた、ルクソール市内の中心に位置する神殿で、ここは北へ約3kmの位置にあるカルナック神殿の副神殿として、アメンホテプ3世(紀元前1390年〜紀元前1352年頃)によって建造されたもの。
カルナック神殿とは参道で結ばれ、道の両側には1200ものスフィンクスの像が無数に並んでいて、これは復元されています。
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メムノンの巨像(アメンホテプ3世の葬祭殿)/エジプト



アメンホテプ3世の葬祭殿の入口にあった2体の像。かつて存在していた葬祭殿はかなり巨大だったものの、ナイル川に近かったことから浸食が激しく、後の時代にほとんどが石材として利用されてしまいました。
高さ18mの像はアメンホテプ3世を型どったものではあるものの、紀元前1世紀にヒビが入り、夜明けに温度差によって音が発するようになると、それがギリシャ神話に登場するメムノンをイメージすることから、この名が付けられました。
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世界遺産マニアの結論と感想
アメンホテプ3世は、新王国でも繁栄した時代の王朝を継続させた人物で、ルクソールでも重要な神殿であるルクソール神殿を築いた人物でもあります。さらにはルクソールのシンボル的な存在である「メムノンの巨像」のモチーフになった人物であったことでも有名ですね。
※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。