バーブルとはどんな人物?世界遺産マニアが解説

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バーブル(1483〜1530年)は、インドを支配したムガル帝国(1526〜1539年・1555〜1858年)の創始者として有名。彼は征服者であったティムールの子孫で、チンギス・ハンの血を引く名門の出自を持ち、中央アジアからインドを征服し、ムガル帝国の礎を築きました。バーブルとはどういった人物だったのでしょうか?

今回はバーブルがどんな人物だったかを世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、バーブルについて具体的に理解できること間違いなし!

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バーブルとはどんな人物?

バーブルの彫像
画像素材:shutterstock

1483年に現在のウズベキスタン東部のフェルガナで誕生。父はフェルガナの領主ウマル・シャイフであり、彼は中央アジア一帯を支配したティルーム朝の始祖ティムールの子孫であり、母はチンギス・ハンの子孫クトゥルク・ニガール・ハーヌム。1494年に11歳にして父が死亡したため、フェルガナの君主となります。バーブルはティムール朝の王族であったため、彼は生涯にわたってかつての首都であったサマルカンドを取り戻そうとしました。

しかし、1501年にウズベク族のシャイバーニー・ハンに敗れ、フェルガナも失い、流浪の身となってしまいます。1504年にカーブル(現在のアフガニスタンの首都)を征服。3度もサマルカンドを奪還しようとするも諦め、今度は南に向かい、カーブルを拠点とし、インドへの侵攻を準備しました。

バーブル廟/バグ=エ・バーブル、バーブルの庭園(デ・バーブル・ブン)
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1526年に北インドのデリー・スルタン朝(ロディ朝)のイブラーヒーム・ローディーと対決。パーニーパットの戦いでロディ軍を撃破し、デリーと首都アーグラを占領。やがてインド全体を支配するムガル帝国をここに創設します。

その後、北インドを掌握。バーブルの支配は短期間でしたが、宮廷などを整備し、ムガル帝国の基礎を築きました。彼は教養も高く、『バーブル・ナーマ』という回想録を執筆し、ティムール朝やインドの状況を詳細に記録。しかし、1530年にアーグラで47歳で病死してしまいます。息子のフマーユーンが帝位を継ぐものの、基盤が弱く、帝国は不安定に。

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バグ=エ・バーブル、バーブルの庭園(デ・バーブル・ブン)/アフガニスタン

バグ=エ・バーブル、バーブルの庭園(デ・バーブル・ブン)
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カーブルは、アフガニスタン東部に位置し、標高約1800mの位置にある大都市。バーブルはインドのアーグラで亡くなるものの、その後、1554年頃にここに移されたということもあり、ムガル帝国の皇帝たちはここを崇拝し、庭園が拡大され、モスクなども建造されました。

バーブルは遺言でカーブルで埋葬してほしいと臨んだのですが、息子のフマユーンはアグラで埋葬してしまいました。しかし、その後、ムガル帝国を崩壊寸前まで追い込んだ、政敵のスール朝のシェール・シャーがバーブルの棺をカーブルへと埋葬。

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世界遺産マニアの結論と感想

バーグルが築いたムガル帝国は、当時は北インドの一部を支配する程度でしたが、後世の皇帝アクバルやシャー・ジャハーンによってさらに発展し、大帝国となったという点では偉大な王でもありました。そして、バーブルは単なる征服者ではなく、『バーブル・ナーマ』を記したことで詩人としても評価されています。

※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。

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この記事を書いた人

世界遺産一筋20年以上!遺跡を求めて世界を縦横無尽で駆け抜ける、生粋の世界遺産マニアです。そんな「世界遺産マニア」が運営するこちらのサイトは1200以上もある遺産の徹底紹介からおもしろネタまで語り尽くすサイト。世界遺産検定マイスター認定済。

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