ユネスコ無形文化遺産とは?具体例からわかりやすく解説

  • URLをコピーしました!

世界遺産とは別にユネスコには無形文化遺産という別の遺産があるのです。無形ということで、どんなものが遺産に登録されているのでしょうか?

今回は無形文化遺産を世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、無形文化遺産について具体的に理解できること間違いなし!

目次

無形文化遺産とは?

歌舞伎/ユネスコ無形文化遺産
画像素材:写真AC

世界遺産は有形の文化財、つまり「形のあるもの」を保護するというものですが、それに対して無形文化遺産は「形のないもの」を保護するということです。

1998年に採択された「人類の口承及び無形遺産の傑作の宣言」によって、音楽、舞踏、まつりなどの形を伴わない「生きた文化」もユネスコで保護することが決定されました。2003年に「無形文化遺産保護条約」がユネスコで採択され、2006年に発効。2009年には代表一覧表が登録されました。ちなみに、2023年時点で、140ヵ国676件も登録されています。

日本の無形文化遺産の具体例

和紙/ユネスコ無形文化遺産
画像素材:写真AC

日本の場合、歌舞伎や能楽といった伝統芸能はもちろんですが、地方の伝統舞踊やお祭りまで幅広いのが特徴。最近では、和食や和紙など、日本ならではのユニークなものも登録。

・歌舞伎 掲載2008年
・人形浄瑠璃文楽 掲載2008年
・能楽 掲載2008年
・秋保の田植踊 掲載2009年
・チャッキラコ 掲載2009年
・題目立 掲載2009年
・大日堂舞楽 掲載2009年
・雅楽 掲載2009年
・早池峰神楽 掲載2009年
・小千谷縮・越後上布:新潟県魚沼地域のカラムシ織物製造技術 掲載2009年
・奥能登のアエノコト 掲載2009年
・アイヌ古式舞踊 掲載2009年
・組踊:沖縄の伝統的ミュージカル 掲載2010年
・結城紬:絹織物の製造技術 掲2010載年
・壬生の花田植:広島県壬生のイネ移植儀式 掲載2011年
・佐陀神能:島根県佐太神社の神楽 掲載2011年
・那智の田楽:那智火祭りの神聖なる舞台芸術 掲載2012年
・和食:日本の伝統的な食文化、特に新年祝賀 掲載2013年
・和紙:日本の伝統的な手作り紙の工芸 掲載2014年
・山・鉾・屋台行事:日本のフロート車祭り 掲載2016年
・来訪神:仮面・仮装の神々の儀式的訪問 掲載2018年
・伝統建築工匠の技:木造建造物を受け継ぐための伝統技術 掲載2020年
・風流踊、人々の願いと祈りが込められる儀式の踊り 掲載2022年

各国の無形文化遺産の具体例

キムチ/ユネスコ無形文化遺産
画像素材:写真AC

とにかく数が膨大なので、すべてを紹介できないのですが、基本的に舞踏やお祭り、伝統工芸、伝統料理、建築法など、幅が広いのが特徴です。

韓国
・韓国のキムチ作りと分かち合いの文化、キムジャン 掲載2013年

中国
・中国の書道 掲載2009年
・京劇 掲載2010年

カンボジア
・クメールの影絵劇「スベク・トム」 掲載2008年

インド
・ラーマーヤナの伝統演劇 掲載2008年

トルコ
・メヴレヴィ教団のセマーの儀式 掲載2008年

イラン
・パハラワーニーとズルハネの儀式 掲載2010年

モロッコ
・ジャマーア·アル·フナー広場の文化的空間 掲載2008

フランス料理/ユネスコ無形文化遺産
画像素材:写真AC

フランス
・フランスの美食術 掲載2010年

クロアチア
・クロアチアのレース編み 掲載2009年

スペイン
・フラメンコ 掲載2010年

ポルトガル
・ポルトガル都市部の民衆歌謡、ファド 掲載2011年

メキシコ
・メキシコの伝統料理:先祖から受け継いた共同体文化・ミチョアカンのパラダイム 掲載2010年

世界遺産マニアの結論と感想

世界遺産は有形物なので無形遺産とは直接的には関係ないのですが、実はカンボジアの世界遺産「アンコール遺跡」と無形文化遺産「カンボジアの王家の舞踊」は関連しているので、世界遺産を深く楽しむのならそれに関連する無形文化遺産も知るのもおすすめ!まぁ、フランス料理やナポリピッツァも登録されているので、その国を訪れればたぶん無形文化遺産に触れることも多いとは思われますが…。

※写真はイメージです
※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。

この記事が気に入ったら
いいね または フォローしてね!

  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

世界遺産一筋20年以上!遺跡を求めて世界を縦横無尽で駆け抜ける、生粋の世界遺産マニアです。そんな「世界遺産マニア」が運営するこちらのサイトは1100以上もある遺産の徹底紹介からおもしろネタまで語り尽くすサイト。世界遺産検定一級取得済。

目次