今や登録数は1000件を超え、世界的に有名なスポットは世界遺産に登録されていることが多いですね。ところで、世界遺産には種類があるって知っていました?なんとなく「すごい」から登録されたというだけでなく、きちんとしたカテゴリーがあるんですよ。
今回は世界遺産の種類を世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば具体的に理解できること間違いなし!
世界遺産は3つに分類されている
世界遺産を定義する世界遺産条約では、おもに文化遺産(世界文化遺産)と自然遺産(世界自然遺産)の2つに分けられています。これは世界遺産条約が文化遺産と自然遺産を1つの条約で保護しようとする世界でも初めての枠組みであり、世界遺産条約の成功の理由であるもの。
そして、条約には明記されていませんが、文化遺産と自然遺産の2つの要素を持つ遺産は、便宜上「複合遺産」と呼ばれます。
文化遺産
文化遺産とは、おもに記念物や建造物群、文化的景観などを指すもの。自然遺産との違いは、人工のものであるか否か。世界遺産を登録する際の登録基準でいうと(i)〜(vi)のいずれか1つ以上を認められている遺産です。
なんと世界遺産は全体の約8割が文化遺産であり、日本の遺産でいえば、姫路城や法隆寺などが代表的な文化遺産です。
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自然遺産
自然遺産とは、地球の歴史や動植物の進化を示すもの、地形、景観、生態系などが含まれます。文化遺産との違いは、人工のものであるか否か。世界遺産を登録する際の登録基準でいうと(vi)〜(x)のいずれか1つ以上を認められている遺産です。
自然遺産は文化遺産と比べて少ないものの、面積は文化遺産よりも広大であることが多いもの。日本の遺産でいえば、屋久島や白神山地などが代表的な文化遺産です。
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複合遺産
複合遺産とは、かなり特殊で、文化遺産と自然遺産、両方の価値を兼ね備えているもの。世界遺産を登録する際の登録基準でいうと(i)〜(vi)のいずれか1つ以上、そして、登録基準(vi)〜(x)のいずれか1つ以上を認められている遺産のことを指します。
複合遺産は約40件しか登録されていないレアな遺産で、日本には複合遺産はありません。代表的な遺産でいうと、ペルーの「マチュ・ピチュの歴史保護区」。
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世界遺産マニアの結論と感想
世界遺産はおもに3種類存在しているのですが、実は条約に記載されているのは2種類だけ。とはいえ、現在では複合遺産の概念はユネスコも認めていて、正式に3種類あると言えますね。これらは紛争や災害などによる脅威を迎えると、世界遺産委員会から危機遺産と認定されることもありますが、これは種類ではなく「状態」といったほうが正しいでしょうか。
※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。