富士五湖とは、富士山の北側、山梨県側に点在する5つの湖を指すもの。これらは富士山の噴火によって形成され、それぞれの湖から眺める富士山は美しいことで有名で、国の名称にも登録されています。
ここでは、富士五湖を世界遺産マニアが大きい順にして分かりやすく解説。それぞれの遺産を簡潔に解説していきましょう。
山中湖/6.77平方km

富士五湖でも最も東側に位置し、面積は6.77平方kmと最大の面積を持つ湖。ここは延暦大噴火(800〜802年)により溶岩が川をせき止めるように現在の山中湖が形成され、これが現在の相模川の源流ともなっています。
湖面に逆さ富士が綺麗に映ることから、展望スポットとして人気で、リゾートホテルなどの宿泊施設やレストラン、公園、研究所が湖畔に多く点在。
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河口湖/5.48平方km



富士五湖でも最も北側に位置し、面積は5.48平方kmと2番目の広さではありますが、最大水深は14.6mと最大。ここは9世紀に溶岩流によって、西側に位置していた剗の海(せのかわ、現在の本栖湖と西湖)が排水する形で水が溜まり、現在の河口湖が形成されていきます。ここは流れ出る川がないタイプの湖のため、古くから洪水に悩まされ、用水路の開発が進められてきました。
河口湖は早くから観光開発され、平成には温泉を掘削して、富士河口湖温泉郷が作られ、ホテルや旅館、飲食店、お土産屋が並ぶエリアでもあります。
本栖湖/4.7平方km



富士五湖でも最も西側に位置し、面積は4.7平方kmと3番目の広さではありますが、最大水深121.6mと最も深いのが特徴。ここは平安時代初期までは「剗の海(せのうみ)」と呼ばれる広大な湖でしたが、800年の噴火によって西湖と分かれてしまい、現在の本栖湖が誕生しました。本州でも非常に透明度が高い湖として有名。
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西湖/2.1平方km



富士五湖でも中央に位置し、面積は2.1平方kmと4番目の広さ。富士山の火山活動によって生まれた堰止湖(せきとめこ)で、かつては西側の本栖湖と繋がっていて、貞観大噴火(864〜866年)によって精進湖と分断されてしまいました。ちなみに、南側には青木ヶ原樹海が広がっていて、ここも世界遺産に登録。
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精進湖/0.5平方km



富士五湖でも西から二番目に位置し、面積は500平方mと最も小さい湖ではありますが、最大水深15.2mと3番目に深いのが特徴。精進湖という名前は、富士参詣者が沐浴する7精進潔斎(しょうじんけっさい、身を清めること)」が由来とする説があり、一方、精進と書くのに「しょうじ」と呼ぶのは富士山の「背中」にあることから「しょう(背負う)地」であるのも由来の一つとか。
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世界遺産マニアの結論と感想
最後になぜ富士五湖と呼ばれるようになったか?を解説すると、実はもともとは「富士八海」として他の湖を含めていたのですが、1927年の大阪毎日新聞社が選出した「日本二十五勝」として選出した際にその名前が初めて登場したとされています。それが徐々に浸透していき、2011年には「富士五湖」として国の名勝となり、正式にその名称が認められたといっても良いでしょう。
※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。