インドネシアといえば、なんといってもアジア三大仏教遺跡の一つ、ボロブドゥール遺跡があることで有名ですね。しかし、インドネシアの遺跡はボロブドゥールだけじゃない!実はジャワ原人が発見された遺跡や、インドネシア最大級のヒンドゥー教寺院であるプランバナン寺院もまた有名。
世界遺産として登録されているインドネシアの遺跡はいくつあるでしょうか?ここでは世界遺産に登録された遺跡を世界遺産マニアが一覧にして分かりやすく解説していきましょう。
サンギラン初期人類遺跡
ジャワ島中央部の都市ジョグジャカルタから北東へ約80km離れた初期人類の遺跡。ここは1891年にオランダ人医師ユージン・デュポアがジャワ島中東部のトリニール遺跡で発見したという、ホモ・エレクトス・エレクトス(ジャワ原人)の化石が、1930年代に多く発掘されました。
ここは世界で発見された約半分もの人類の化石が発掘された地で、それらは150万年にも渡る人類の進化を理解することができる重要な場所でもあります。
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ボロブドゥール寺院遺跡群
ジャワ島中部のケドゥ盆地に残る遺跡群。これらはジャワ島を中心に栄えたシャイレーンドラ朝(752年?〜832年?)の時代に造られたもので、それぞれ8〜9世紀に建造されたと考えられています。
ボロブドゥール寺院
ボロブドゥール寺院は、大乗仏教の宇宙観を表したもので「寺院」という名前ではあるのですが、入口はなく、階段ピラミッドのような構造。
最上階にはストゥーパが72基も置かれていて、その中には仏像が設置。頂上にはブッダの遺骨が収められたと伝わる巨大なストゥーパがあります。なんと、寺院には合計で504体もの仏像が安置。
パウォン寺院(パオン寺院)
ボロブドゥール寺院から東へ1765mの位置にある8世紀末に完成した小さな寺院。ボロブドゥール寺院よりもやや古い建造物と考えられています。おそらくは、王の埋葬地として建造されたものと考えられていますが、埋葬者は不明。
美しいレリーフで覆われていて、音楽の神であるキンナラ(緊那羅)とキンナリを表したものや天女アプサラスなども見られます。
ムンドゥー寺院(ムンドゥッ寺院)
ボロブドゥール寺院から東へ1165mの地点にある寺院。8世紀末〜9世紀初頭に完成したものであり、3つの中で最も古い建造物とされています。
主祠堂は幅24mで奥行きは28m。入口の階段の側面のレリーフは、ブッダが生まれ変わる前のストーリーである「ジャータカ」がモチーフ。主室には釈迦三尊(大日如来、毘盧遮那仏、阿弥陀如来)が置かれています。シャイレーンドラ朝は大乗仏教を保護したため、日本の法隆寺と同じような仏像安置のスタイル。
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プランバナン寺院群
インドネシア中央部にあるジョグジャカルタ特別州。州都ジョグジャカルタ市から東へ約17kmに位置する プランバナン寺院は、9〜10世紀に建造されたインドネシア最大のヒンドゥー教寺院で、240もの祠堂が並ぶもの。
プランバナン寺院(ロロ・ジョングラン)
ジョグジャカルタ特別州の州都ジョグジャカルタ市から東へ約17kmに位置するプランバナン寺院は、9〜10世紀に建造されたインドネシア最大のヒンドゥー教寺院で、240もの祠堂が並ぶもの。
基壇の上にシヴァ、ヴィシュヌ、ブラフマー神に捧げられた祠堂の他、無数の祠堂が並ぶという独特の建築物です。さらに周囲に点在する仏教寺院やヒンドゥー寺院も合わせて登録。
カラサン寺院
プランバナン寺院から南西へ約2kmほど離れた位置にある、8世紀に建造された仏教寺院。入口の上部にあるカーラと呼ばれる鬼面は、ジャワ島美術の傑作とされています。
サンビサリ寺院
プランバナン寺院から南西へ約10kmほど離れた位置にある、ヒンドゥー教寺院。9世紀前半に建造され、主祠堂内にはヒンドゥー教のシンボルであるリンガとヨニが残っています。
セウ寺院
プランバナン寺院の北へ約1.5km。8世紀末に建造されたとされる仏教寺院。インドネシアの仏教寺院としてはボロブドゥール寺院に次ぐ大きさを誇るもの。南北185m、東西165mと広大な敷地に、240ものプルワラ(小祠堂)が配置されていました。主祠堂の高さは約30m。
プラオサン寺院
セウ寺院から東へ約1.5km。ここは9世紀頃に創建されたとされ、仏教寺院として建設されたもの。北側に2つの大きな寺院があり、その周囲にプルワラ(小祠堂)や仏塔が並んでいます。
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世界遺産マニアの結論と感想
インドネシアの世界遺産に登録されている遺跡はこんなにもたくさんあります!実は仏教遺跡だけでなく、ヒンドゥー教遺跡もあり、この国の深い歴史を感じるものばかり。ぜひディープに楽しんでくださいね!
※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。