世界遺産に登録されている宮殿はどんなものがある?それぞれを一覧にして世界遺産マニアが解説

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宮殿というと、フランスのヴェルサイユ宮殿やスペインのアルハンブラ宮殿など、王族や貴族が暮らす豪華絢爛の建造物のイメージがありますが、世界遺産に登録された宮殿はいくつあるでしょうか?

ここでは、世界遺産に登録されている宮殿を世界遺産マニアが厳選して分かりやすく解説。それぞれの遺産を簡潔に解説していきましょう。

目次

ヴェルサイユ宮殿/フランス

ヴェルサイユ宮殿/フランス
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パリから南西へ22kmの距離にあるイヴリーヌ県ヴェルサイユには、ルイ14世からルイ16世まで暮らした豪華な王宮があります。フランスの絶対王政の君主であったルイ14世が、当時としては最高峰の芸術家や技術者に宮殿の設計を依頼しました。

ここは多くの建築家や彫刻家、芸術家、造園家などによって増築された、ヨーロッパの中でも最も優雅な宮殿であり、フランス・バロック様式の最高傑作。鏡の間など、世界でも有名な広間があることでも有名です。

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シェーンブルン宮殿/オーストリア

シェーンブルン宮殿/オーストリア
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ウィーン中心部から南西へ約7km。シェーンブルン宮殿は17世紀後半から20世紀初頭まで中央ヨーロッパを支配したハプスブルク家の居城だった場所。庭園は広大なフランス式庭園で、園内にはさまざまな建造物があり、それを組み合わせた総合芸術作品(複数の分野の芸術が混ざること)の代表でもあります。

もともと外観は黄金にする予定でしたが、結局は黄金に近い黄色を塗ることに。これにより君主のマリア・テレジアから「テレジア・イエロー」と呼ばれようになりました。

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アルハンブラ宮殿/スペイン

アルハンブラ宮殿/スペイン
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グラナダはスペイン南部のアンダルシア州グラナダ県の県都で、かつてはナスル朝(1238〜1492年)の首都であった場所。アルハンブラ宮殿は、グラナダの南東に位置する丘の上に建造された城塞兼宮殿で、名前は「赤い城壁(アル=カルア・アル=ハムラー)」がスペイン語に転訛したもの。

イベリア半島にイスラム王朝が存在していた時代に築かれた宮殿だけあって、当時のイスラム様式の装飾が多く見られるのが特徴。

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サンスーシ宮殿/ドイツ

サンスーシ宮殿/ドイツ
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ドイツの首都ベルリンの南西部にある宮殿群、郊外の都市・ポツダムには宮殿。その中でもサンスーシ宮殿は、18世紀後半にポツダムの北東部に建造されたロココ様式の宮殿です。

ここはかつてドイツ北部を支配していたプロイセンの王・フリードリヒ2世によって建造され、設計は友人の建築家クノーベルスドルフが担当。彼は豪華な建築物を提案しましたが、フリードリヒ2世はこぢんまりとしたものを望んだため、王自ら設計に関わり、最終的には全長100mと宮殿としては小さなサイズとなっています。

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ウェストミンスター宮殿/イギリス

ウェストミンスター宮殿/イギリス
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イギリスの首都ロンドン中心部の西側、テムズ川沿いにあるウェストミンスター地区。「ビッグ・ベン」で知られるウェストミンスター宮殿は、11世紀にエドワード懺悔王がここで宮殿を建設し、16世紀にヘンリー8世が王宮を移すまで、ここが英国の王宮でもありました。

現在の宮殿はオーク材などを使用した中世当時の様子が分かるウェストミンスター・ホール以外は、ほぼ再建されたもの。宮殿は国会議事堂として、立憲民主制と二院内閣制の原型を作り出した建物として評価されています。

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トプカプ宮殿/トルコ

トプカプ宮殿/トルコ
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トルコ最大都市・イスタンブール旧市街がある半島の付け根ともいうべき場所に築かれた宮殿。ここは1460年代頃からコンスタンティノープルを陥落したメフメト2世によって建造した、オスマン帝国時代のスルタンの宮殿でした。

世界中の他の宮殿に比べて、ここは広大な建造物を持たずに、小さな建物や部屋が連続し、多くの庭園と離れ(キオスク)が混在するというユニークな構造。これはもともと遊牧民族であったトルコ人の伝統に由来するともされています。現在は博物館として一般人にも開放され、スルタンの至宝なども展示。

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ペーナ宮殿/ポルトガル

ペーナ宮殿/ポルトガル
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シントラはイベリア半島の最西端に位置するエリアで、ここは丘陵地帯に森林に覆われた花崗岩の小高い山々が続いています。丘の上に位置するペーナ宮殿は、ここは国王ジョアン2世(1455〜1495年)の時代に建造された修道院が原型。しかし、18世紀の地震で廃墟となってしまい、一方、礼拝堂などは無事ではあったものの、長らく放置されていました。

19世紀に大幅に改築され、ここは王家の夏の離宮と利用されたため、贅を尽くした幻想的な装飾はロマン主義の傑作でもあります。

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故宮(紫禁城)/中国

故宮(紫禁城)/中国
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北京の中心部に位置する紫禁城は、72平方kmの面積を誇る世界最大の木造建築物。現在は「故宮博物院」として博物館となっていて、180万にも及ぶコレクションが並ぶ博物館でもあります。

「故宮」とは、古い宮殿という意味で、これは後年にこのように呼ばれたもの。もともとは紫禁城と呼ばれていました。ここは15世紀から20世紀にかけて、明と清の2つの中国王朝の皇宮として使用された場所。

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ハワー・マハル(風の宮殿)/インド

ハワー・マハル(風の宮殿)/インド
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インド北西部・ラージャスターン州の州都であるジャイプルは、「ピンクシティ」として観光客にも人気の都市。1799年に当時の藩王だったプラタープ・シングによって建造されたもので、ピンク色の砂岩を使用した5階建ての建造物です。

ここはシティ・パレスの一部となっていて、953もの小窓が設置されています。これは宮廷の女性たちが街の様子を見たり、お祭りを眺めたりするために設置されたもの。

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エルミタージュ美術館(冬宮殿)/ロシア

エルミタージュ美術館(冬宮殿)/ロシア
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サンクトペテルブルクの中央広場でもある宮殿広場の北西に位置する美術館。ここは皇帝の冬の王宮として1754~1762年の間に建設されため「冬宮殿」と呼ばれます。ここを初めて利用したのが、女帝であったエカチェリーナ2世(1729〜1796年)。

かつてはロシア皇帝が暮らす冬宮殿であった場所ですが、現在は王族や貴族が集めたコレクションを展示する美術館として公開されています。

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世界遺産マニアの結論と感想

映画やドラマ、漫画などのイメージもあり、ヨーロッパの宮殿は豪華絢爛なものが多いですが、ひとことで「宮殿」といってもアジアや中東では、ヨーロッパとは異なり、独自の建築を持つ宮殿もありますね。そういった違いなどを踏まえて比べてみるとまた奥深く世界遺産を楽しむことができること間違いなし!

※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。

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この記事を書いた人

世界遺産一筋20年以上!遺跡を求めて世界を縦横無尽で駆け抜ける、生粋の世界遺産マニアです。そんな「世界遺産マニア」が運営するこちらのサイトは1100以上もある遺産の徹底紹介からおもしろネタまで語り尽くすサイト。世界遺産検定一級取得済。

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