コロンビアの世界遺産の数はいくつある?それぞれを一覧にして世界遺産マニアが解説

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南米大陸の北西部に位置するコロンビアは、多くの民族が暮らす多民族国家。国内は熱帯雨林から高地まで美しい自然が見られますが、なんといってもコーヒーの産地としても有名ですね。16世紀にはスペインによって支配され、当時築かれた歴史的建造物が今でも残っています。国内にはさまざまな遺産がありますが、世界遺産はいくつあるでしょうか?

ここでは、コロンビアの世界遺産を世界遺産マニアが一覧にして分かりやすく解説。それぞれの遺産を簡潔に解説していきましょう。

目次

カルタヘナの港、要塞、歴史的建造物群

カルタヘナの港、要塞、歴史的建造物群/コロンビアの世界遺産
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カルタヘナはコロンビア北部・ボリーバル県の県都。カリブ海に面した港街で、16世紀にスペインのコンキスタドール(征服者)、ペドロ・デ・エレディアによって築かれました。ここからヨーロッパに黄金やエメラルド、香辛料などが送られ、カリブ海で重要な港街として発展。

てん海賊に狙われることも多くなり、外敵から防衛するために築かれたのは南米でも最大のサン・フェリペ要塞。街は富裕層、中産階級、一般市民が住む3つのエリアに分けられています。

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ロス・カティオス国立公園

ロス・カティオス国立公園/コロンビアの世界遺産
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パナマのダリエン国立公園に隣接するチョコ県。国境沿いに広がる720平方kmもの広大な公園は、中米と南米が繋がる土地であることから生物地理学史においては重要な場所となっています。

パナマとの国境に面しているため、中米と南米それぞれの生態系が見られ、多くの固有種や絶滅危惧種が生息しているのが特徴。アメリカクロコダイル、オオアリクイ、ベアードバク(チュウベイバク)などの絶滅危惧種も多く見られるのが特徴。

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サンタ・クルス・デ・モンポスの歴史地区

サンタ・クルス・デ・モンポスの歴史地区/コロンビアの世界遺産
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コロンビア北部ボリーバル県にある湿地帯に16世紀にサンタ・クルス・デ・モンポス。ここは北部最大の港湾都市のカルタヘナからマグダレナ川を利用して交易が行われ、スペインの南米の植民地化において大いに貢献し、水運の要衝として19世紀に川の流れが変わるまで繁栄しました。

今でも白亜のコロニアル様式の家々が並び、スペイン風の街並みが残されています。

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ティエラデントロの国立遺跡公園

ティエラデントロの国立遺跡公園/コロンビアの世界遺産
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「ティエラデントロ」とは「中の土地」という意味で、この地を訪れたスペイン人によって名付けられました。コロンビア南西部にあるカウカ県に位置するティエラデントロの国立遺跡公園は、7〜10世紀に先住民族によって建造された円形の巨大な地下墓室がいくつか点在。

その中でも最大の大きさを誇るセゴビアの円形墓地は直径12mにも及び、天井や壁には幾何学模様や動物、人間のモチーフとなった図が見られ、プレ・インカの失われた文化を現在に伝えます。

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サン・アグスティン考古公園

サン・アグスティン考古公園/コロンビアの世界遺産
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コロンビア南西部のウイラ県にあるサン・アグスティン考古公園は、アンデス山脈の中腹に位置する遺跡で、3つのエリアで構成されています。遺跡は18世紀にスペイン人宣教師に発見され、先コロンブス期に築かれた石の彫像、墳墓、小神殿などが見られるというのが特徴。

ここには小神殿や墳墓、合計で400もの石像が並んでいて、特に石像は神や動物、空想上のものがモチーフで5世紀ころから建造されたとされています。これらは宗教的なモニュメントであると考えられますが、詳しいことはまだ不明。

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マルペロ動植物保護区

マルペロ動植物保護区/コロンビアの世界遺産
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コロンビアの太平洋岸から約500kmも離れた海洋保護区で、ここは35平方kmの小さな島を中心とした広大な海域が登録。ここにはさまざまな海流が集まり、海底山脈の入り組んだ地形に大型捕食魚、特にシュモクザメやクロトガリザメ、ジンベエザメなどが多く生息していて、陸地はアオツラカツオドリの営巣地にもなっています。

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コロンビアのコーヒー産地の文化的景観

コロンビアのコーヒー産地の文化的景観/コロンビアの世界遺産
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コロンビアといえば、世界でも最高品質のコーヒー農園を持つことで有名。北西部にある農業地帯・パイサ地域、カルダス県、キンディオ県、リサラルダ県にまたがって、18の都市と6つの農業地帯が登録されています。

この地では100年を越えるコーヒー農園の伝統を示し、傾斜地にコーヒー豆の生産のための都市が建造。これはスペインの影響を受けたアンティオキア県の植民都市の特徴を持つもの。

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カパック・ニャン アンデスの道(インカ道)(ペルー・エクアドル・チリ・ボリビア・アルゼンチンと共同)

カパック・ニャン アンデスの道(インカ道)/コロンビアの世界遺産
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カパック・ニャンは、インカの人々によって数百年にも渡って築かれ、北からコロンビア、エクアドル、ペルー、ボリビア、チリ、アルゼンチンにまたがる3万kmの街道。ここは約6000m級の山々、熱帯雨林、渓谷、砂漠などを通る、世界でも最大規模の道路網でもあります。

インカ帝国の首都であったペルーの都市・クスコの広場から、東西南北に延びる4つの道が主要道路となっています。登録されているのは、チンチャイ・スウユ(北方)で、最も地形の変化が多く、鉱山や温泉、盆地などを通っていき、エクアドルとコロンビア南部までを結ぶ壮大なルート。

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チリビケテ国立公園-ジャガー崇拝の地

チリビケテ国立公園-ジャガー崇拝の地/コロンビアの世界遺産
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コロンビアの南西部は、アマゾン川流域の北西部にあたり、ここは熱帯雨林が広がるエリアで、チリビケテ国立公園はコロンビア最大の国立公園でもあります。公園は南米北部に広がるギアナ高地の西端ともなっていて、テプイと呼ばれるテーブルマウンテンが続きますが、ベネズエラのテーブルマウンテンに比べると規模は小さいもの。

テプイの麓には紀元前約2万年前から7万5000を超える岩絵が見られ、そこには狩猟や戦い、儀式などが描かれ、これらは力と多産のシンボルであるジャガー崇拝と結びつくというもの。

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世界遺産マニアの結論と感想

コロンビアの世界遺産としては8件ではありますが、構成資産も含めると合計で9箇所も登録されています。先コロンブス期に存在していた古代遺跡からスペインの植民都市、コロンビアコーヒーの農園まで幅広いジャンルの遺産があるのが魅力です!ぜひディープに楽しんでくださいね。

※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。

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この記事を書いた人

世界遺産一筋20年以上!遺跡を求めて世界を縦横無尽で駆け抜ける、生粋の世界遺産マニアです。そんな「世界遺産マニア」が運営するこちらのサイトは1100以上もある遺産の徹底紹介からおもしろネタまで語り尽くすサイト。世界遺産検定一級取得済。

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