フィリピンは、大小合わせて7107もの島が合わさった島国でもあります。代表的なセブ島を筆頭に美しいリゾートが多く、各地にスペイン統治時代のバロック建築が残るというのが独特。ところでフィリピンの世界遺産はいくつあるでしょうか?
ここでは、フィリピンの世界遺産を世界遺産マニアが一覧にして分かりやすく解説。それぞれの遺産を簡潔に解説していきましょう。
フィリピンのバロック様式教会群
フィリピンの各島にはバロック様式の教会が残っていて、これらはスペインがフィリピンを支配していた16〜18世紀に建造されたもの。ルソン島のマニラやサンタマリア、パオアイにある教会と、パナイ島のミアガオにある教会の4つが登録。
これらはスペイン人による建築物であるものの、フィリピンの気候や地理的条件に合わせて築かれていて、地震や台風にも耐えられることから「地震のバロック」とも呼ばれています。
詳細はこちら↓
トゥバタハ岩礁海中公園
フィリピン南西部、スールー海にあるトゥバタハ岩礁海中公園。ここは中央部にある2つの岩礁を中心としていて、岩礁の外側はドロップオフと呼ばれる断崖になっています。公園は約1000平方kmの敷地が登録されていて、3つの大きな珊瑚礁で構成。東南アジア最大級の珊瑚礁がある場所としても有名です。
詳細はこちら↓
フィリピン・コルディリェーラの棚田群
ルソン島北部に位置するコルディリェーラは、標高1000〜2000mの山岳地帯で、ここには2000年の歴史を誇る棚田が広がっています。世界遺産に登録されているのは、パナウエ、マヨヤオ、キアンガン、ハンドゥアンの4箇所。
これらはこの地に古くから住むイフガオ族によって今でも利用されているもの。2000年にも渡って口承によって伝えられ、山岳地帯における持続可能な農業が行われてきたという証拠でもあります。
詳細はこちら↓
ビガン歴史都市
ビガンは、ルソン島の北部にある港町。16世紀後半にスペインの植民都市として、中国やメキシコとの交易で繁栄しました。ここはスペインの伝統的な都市設計と同じく碁盤の目のようになっていて、2つの広場や大司教の宮殿、市庁舎、議事堂なども配置され、合計で233の歴史的建造物が残っています。
ここは外観はスペイン風なのに内部は伝統的な建築様式という家屋「バハイ・ナ・バト」が今でも並び、当時の様子を色濃く残しています。
詳細はこちら↓
プエルト・プリンセサ地底河川国立公園
パラワン島の北東部に位置するプエルト・プリンセサ地底河川国立公園は、「プエルト・プリンセサ」と名が付くものの、実際はプエルト・プリンセサの街から北東へ約75kmも離れた場所にあります。ここには長さ約8.2kmと世界で最長の地下河川が広がるということでも有名。
敷地内は原生林や海岸といった豊富な地形があるため、さまざまな生態系が見られ、森には多くの昆虫が住み、海には絶滅危惧種のジュゴンも生息しています。
詳細はこちら↓
ハミギタン山域野生生物保護区
プシャダ半島はミンダナオ島の東ダバオ州にあり、保護区は標高1637mのハミギタン山を中心としたエリア。ここは「東ミンダナオ生物多様性回廊」と呼ばれる地域の南西部にあたり、標高75mの熱帯雨林から標高1637mの低木の雲霧林地帯の範囲にいたるまで陸生と水生の動物が多く生息し、植物の垂直分布が見られます。
ここには、ウツボカズラ属の植物など、固有の動植物が見られ、高地にはカザリシロチョウ属のデリアス・マグサダナの唯一の生息地となっているのが特徴。
詳細はこちら↓
世界遺産マニアの結論と感想
フィリピンはマニラのような大都市のイメージもありますが、山や海などの自然遺産も多く、3つの自然遺産、3つの文化遺産と合計で6つの世界遺産が登録。スペイン統治時代の雰囲気を残す建築物から棚田まで、フィリピンの歴史を感じさせるものが多いので、ぜひ注目してみてくださいね!
※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。