スロヴェニアの世界遺産の数はいくつある?それぞれを一覧にして世界遺産マニアが解説

  • URLをコピーしました!

バルカン半島の北西部にある小国スロヴェニアは、かつてはユーゴスラヴィアを構成する国の一つでした。ここは国土の6割が森林という緑豊かな国で、自然遺産の宝庫でもあります。ところで世界遺産はいくつ登録されているでしょうか?

ここでは、スロヴェニアの世界遺産を世界遺産マニアが一覧にして分かりやすく解説。それぞれの遺産を簡潔に解説していきましょう。

目次

シュコツィアン洞窟群

シュコツィアン洞窟群/スロヴェニアの世界遺産
画像素材:shutterstock

スロベニア南西部のクラス高原の地下にある洞窟群。周囲を流れるレカ川は、シュコツィアン洞窟から地下に流れ始め、地表に戻るとやがてアドリア海に流れ着く大きな川です。レカ川の侵食によってドリーネと呼ばれる大きな空洞が発生し、周囲の石灰岩の岩盤が地形を変え、世界最大の地下河川峡谷を作り上げました。

最も有名なのは、深さ200m以上、長さ約6kmの地下川洞窟。このエリアは「カルスト」という名称の語源となるほど、見事なカルスト地形で知られる場所です。

詳細はこちら↓

あわせて読みたい
スロヴェニアの世界遺産「シュコツィアン洞窟群」とは?世界遺産マニアが解説 スロベニア南西部・クラス地方に位置するシュコツィアン洞窟軍は、合計で20kmも続く巨大な洞窟です。最も有名なのは、深さ200m以上、長さ約6kmの地下川洞窟。このエリアは「カルスト」という名称の語源となるほど、見事なカルスト地形で世界で最も知られる場所です。 ここでは、今回はシュコツィアン洞窟群がなぜ世界遺産なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、シュコツィアン洞窟群について詳しくなること間違なし!

カルパティア山脈とヨーロッパ各地の古代及び原生ブナ林

カルパティア山脈とヨーロッパ各地の古代及び原生ブナ林/スロヴェニアの世界遺産
画像素材:shutterstock

ヨーロッパブナは、北はスウェーデン南部から南は地中海岸、西はポルトガル、東はトルコまで広がっていて、氷河期後期には、ヨーロッパの約40%はヨーロッパブナ(ファグス・シルヴァティカ)の林が広がっていました。登録エリア各地にはブナの原生林が広がっていて、ヨーロッパブナの原生林としては世界最大の規模を誇ります。

スロヴェニアとしての登録範囲は、2つの森林地帯が登録されています。

詳細はこちら↓

あわせて読みたい
ヨーロッパの世界遺産「カルパティア山脈とヨーロッパ各地の古代及び原生ブナ林」とは?世界遺産マニア... かつてヨーロッパ各地にはブナ林が多く存在していたのですが、ヨーロッパブナの林は減少しつつあるという状況もあり、現在は18ヶ国94箇所で保護されています。登録エリアでは10種類の原生ブナが見られ、氷河期後期の生態系の進化やブナの分化の過程などが分かるというのが特徴 ここではカルパティア山脈とヨーロッパ各地の古代及び原生ブナ林がなぜ世界遺産なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、ヨーロッパのブナ林について詳しくなること間違なし!

アルプス山脈周辺の先史時代の杭上住居群(スイス、イタリア、ドイツ、フランス、オーストリアと共同)

アルプス山脈周辺の先史時代の杭上住居群/スロヴェニアの世界遺産
画像素材:Greg-si(Wikimedeia Commmons)

スイス、イタリア、ドイツ、フランス、オーストリア、スロヴェニアと、アルプス山脈周辺の6ヶ国には、紀元前5000〜500年の先史時代に湖や河川、湿地帯に杭上住居跡が111箇所も残り、これらは水没していたために保存状態が非常に良好。

スロヴェニアには、首都リュブリャナ郊外にあるイグ村にある2件の杭上住居の跡地が登録されています。

詳細はこちら↓

あわせて読みたい
ヨーロッパの世界遺産「アルプス山脈周辺の先史時代の杭上住居群」とは?世界遺産マニアが解説 アルプス山脈の周辺には、紀元前5000〜500年に湖や河川、湿地帯に杭上住居(高床式住居)が築かれ、集落ごと水没したとされる111箇所の集落遺跡が、スイス、イタリア、ドイツ、フランス、オーストリア、スロヴェニアの6ヶ国に点在。これらは新石器時代から青銅器時代の人々の生活が見られる遺跡となっています。 ここではアルプス山脈周辺の先史時代の杭上住居群がなぜ世界遺産なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、杭上住居群について詳しくなること間違なし!

水銀の遺産アルマデンとイドリヤ

水銀の遺産アルマデンとイドリヤ/スロヴェニアの世界遺産
画像素材:shutterstock

スペインのアルマデンとスロヴェニアのイドリヤは、ハプスブルク家出身のスペイン国王・フェリペ2世の時代は2ヶ所ともスペイン領でした。2つの鉱山は世界でも最大の水銀鉱山だった場所で、ここで採掘された水銀は新大陸へ渡り、銀の精錬に使用されたもの。

イドリヤは、スロヴェニア西部の鉱山町で15世紀に水銀鉱山が発見されると、19世紀にはスペインのアルマデンに次いで世界で2番めの大きな水銀鉱山となりました。しかし、鉱山は1994年に停止します。

詳細はこちら↓

あわせて読みたい
スペイン・スロヴェニアの世界遺産「水銀の遺産アルマデンとイドリヤ」とは?世界遺産マニアが解説 古代から水銀が採掘されてきたスペインのアルマデンと15世紀に水銀が発見されたスロヴェニアのイドリヤが合わせて登録。かつてのスペイン領だった2つの鉱山は世界でも最大の水銀鉱山だった場所で、ここで採掘された水銀は新大陸で銀の精錬に使用され、貨幣の増産でやがて世界中で貨幣経済が定着していったのです。 ここでは水銀の遺産アルマデンとイドリヤがなぜ世界遺産なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、アルマデンとイドリヤについて詳しくなること間違なし!

リュブリャナのヨジェ・プレチニック作品群=人を中心とした都市計画

リュブリャナのヨジェ・プレチニック作品群=人を中心とした都市計画/スロヴェニアの世界遺産
画像素材:shutterstock

リュブリャナは、スロベニア中央部のリュブリャナ低地に位置する都市。人口約30万人と町としての規模は少ないものの、1991年にスロヴェニア共和国が独立して以来、首都となっています。

ここは建築家であり都市計画家であったヨジェ・プレチニックによる作品が現在でも多く残っています。これは20世紀前半、地方都市であったリュブリャナの旧市街に多くの公共施設を作り、それらを組み込むことによって街を発展させるという施策でもありました。

詳細はこちら↓

あわせて読みたい
スロヴェニアの世界遺産「リュブリャナのヨジェ・プレチニック作品群=人を中心とした都市計画」とは?... スロヴェニアの首都リュブリャナにあ、建築家である都市計画課であったヨジェ・プレチニックによる作品が現在でも多く残っています。これは20世紀前半、地方都市であったリュブリャナの旧市街に多くの公共スペースを作成し、それらを組み込むことによって発展させるという施策でもありました。 ここでは、リュブリャナのヨジェ・プレチニック作品群=人を中心とした都市計画がなぜ世界遺産なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、リュブリャナについて詳しくなること間違なし!

世界遺産マニアの結論と感想

スロヴェニアというと、イメージが湧きづらいと思いますが、実は周辺国と共同の遺産を含めると、文化遺産が3つ、自然遺産が2つと、合計で5つも世界遺産があります。しかし、スロヴェニア単体としてはシュコツィアン洞窟群とリュブリャナの2つだけではありますが、それぞれスロヴェニアを代表する遺産であるので、ぜひ一度訪れてみてくださいね!

※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。

この記事が気に入ったら
いいね または フォローしてね!

  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

世界遺産一筋20年以上!遺跡を求めて世界を縦横無尽で駆け抜ける、生粋の世界遺産マニアです。そんな「世界遺産マニア」が運営するこちらのサイトは1100以上もある遺産の徹底紹介からおもしろネタまで語り尽くすサイト。世界遺産検定一級取得済。

目次