ドイツの首都・ベルリンにあるブランデンブルク門は、国内有数の観光地で世界遺産に登録されていると思いきや…実は世界遺産じゃないんです。これだけ有名な観光地なのになぜ?
ここではブランデンブルク門が、なぜ世界遺産でないのか?世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、ブランデンブルク門について詳しくなること間違いなし!
ブランデンブルク門とは?
首都ベルリンの中心部ミッテ区にある門で、ベルリンのシンボル的存在。ここはもともと18世紀に建造された関税障壁に置かれた門の一つであり、プロイセン国王のフリードリヒ・ヴィルヘルム2世(1744〜1797年)の命によって1791年に建造されたもの。1868年からの税関壁が取り壊しになると、この門だけは残され、王宮へと繋がっていることから、ベルリンの正門的な役割を持つようになりました。
アテネのプロピュライアの門をモチーフにしていて、門の上には四頭立ての馬車(クアドリガ)に乗った勝利の女神ヴィクトリアの像が乗せられたもの。
門は第二次世界大戦時のベルリン市街戦で損傷したために、1957年に修復されました。1961年になると「ベルリンの壁」が建造されると、ここは境界線となったために門は人々が通行できなくなってしまい、しばらくの間は無人地帯となりました。
1898年に壁が崩壊すると、周囲はホテルや大使館などが再建されるようになり、ここは再び観光地となりました。現在の門は古典様式のまま残され、パリ広場の西側に位置し、高さは26m、幅は65.5m、奥行きは11mとなっています。
ブランデンブルク門はなぜ世界遺産として登録されないの?
ブランデンブルク門は観光客には人気のあるスポットではありますが、世界遺産としては登録されていません。これはなぜでしょうか?
実は世界遺産に登録させるには、世界遺産条約の締約国の政府が世界遺産センター(世界遺産委員会事務局)の協力を受けながら世界遺産候補である「暫定リスト」を作成する必要があるのです。つまり、暫定リストに掲載されていない遺産は、世界遺産に推薦することはできません。
そして、現在のドイツの暫定リストにはブランデンブルク門は記載されていないため…残念ながら世界遺産になる可能性は今のところ0%です。
世界遺産マニアの結論と感想
残念ながらブランデンブルク門は世界遺産ではありませんが…しかし、それは現段階の話。これからドイツ政府が推薦するかもしれないですし、市民の間で世界遺産への登録運動が発生するかもしれないですし…世界遺産になる可能性は、あくまでも「これから」なのです。
※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。