シンガポールにあるマーライオンは、世界有数の観光地で世界遺産に登録されていると思いきや…実は世界遺産じゃないんです。これだけ有名な観光地なのになぜ?
ここではマーライオンが、なぜ世界遺産でないのか?世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、マーライオンについて詳しくなること間違いなし!
マーライオンとは?世界三大がっかりスポットの一つ?
シンガポールの中心でもあるダウタウンコア地区に近い、マーライオン公園にある高さ8.6mの像。マーライオンは、ライオンの頭と魚の身体を持つという伝説の生き物で、シンガポールの名前の由来が「ライオン(シンガ)の都市(プーラ)」であったことから守り神でもあったとされるもの。
国を象徴するキャラクターとして、もともとは1972年にシンガポール川の河口に築かれました。しかし、巨大なエスプラネード橋が1997年に完成して正面から見られなくなったために、2002年に現在の位置に移転。
ちなみに、ベルギーの小便小僧とコペンハーゲンの人魚姫の像と同じく、訪れた観光客ががっかりするスポットの三大巨頭とされていますが、マーライオンに関しては歴史的スポットではなく、むしろ国のシンボルなので、マーライオン公園以外にもいくつも築かれています。
マーライオンはなぜ世界遺産として登録されないの?
マーライオンは観光客には人気のあるスポットではありますが、世界遺産としては登録されていません。これはなぜでしょうか?
実は世界遺産に登録させるには、世界遺産条約の締約国の政府が世界遺産センター(世界遺産委員会事務局)の協力を受けながら世界遺産候補である「暫定リスト」を作成する必要があるのです。つまり、暫定リストに掲載されていない遺産は、世界遺産に推薦することはできません。
そして、現在のシンガポールの暫定リストにはマーライオンが記載されていないため…残念ながら世界遺産になる可能性は今のところ0%です。
マーライオンは世界遺産ではないが、国内には世界遺産「シンガポール植物園」がある!
マーライオンは世界遺産ではないですが、シンガポールには一つだけ世界遺産に登録されている物件があり、それが「シンガポール植物園」。ここは1859年に設立され、もともとはシンガポールの創設者・トーマス・ラッフルズにより、実験植物園などが設立。植物の保護と教育の両方で世界最高レベルの機関となっていて、特に東南アジアのゴムのプランテーションにおいては大きな役割を果たしてきました。
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世界遺産マニアの結論と感想
残念ながらマーライオンは世界遺産ではありませんが…しかし、それは現段階の話。これからシンガポール政府が推薦するかもしれないですし、国民の間で世界遺産への登録運動が発生するかもしれないですし…世界遺産になる可能性は、あくまでも「これから」なのです。
ちなみに、シンガポールには11世紀にマレーシアの王族が激しく荒れていてた海に王冠を投げ、島へと向かうと、ライオンが現れ、王族に支配を許されたという伝説がありますが、実はマレー半島にライオンが生息していたという記録はありません。インドにはインドライオンがいますが…あくまでもアジア各地の文化が入り混じって作られた「伝説」なのでしょう。
※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。