ボリビア南西部にあるウユニ塩湖は、国内でも有数の観光地で世界遺産に登録されていると思いきや…実は世界遺産じゃないんです。これだけ有名な観光地なのになぜ?
ここではウユニ塩湖が、なぜ世界遺産でないのか?世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、ウユニ塩湖について詳しくなること間違いなし!
ウユニ塩湖とは?
ボリビア南西部にある広大な塩原。「塩湖」とされていますが、実際は塩類平原と呼ばれる地形で、ここは南北約100km、東西約250kmの規模の平原となっています。標高約3700mの位置にあり、かつてアンデス山脈が隆起した際に、大量の海水が残され、高低差がないことから、海水が干上がり、現在のような塩原が形成されました。
乾季(5〜10月)は乾燥している一方、雨季(11〜4月)になると水が溜まり、一帯が冠水するとまるで天空を映し出す鏡となります。この不思議な景観が見られることから人気観光地となっていて、近隣の町「ウユニ」からは、日帰りツアーや塩で作られたホテルに泊まる1泊2日ツアーなどが出発することで有名。
ウユニ塩湖はなぜ世界遺産として登録されないの?
ウユニ塩湖は観光客には人気のあるスポットではありますが、世界遺産としては登録されていません。これはなぜでしょうか?
実は世界遺産に登録させるには、世界遺産条約の締約国の政府が世界遺産センター(世界遺産委員会事務局)の協力を受けながら世界遺産候補である「暫定リスト」を作成する必要があるのです。つまり、暫定リストに掲載されていない遺産は、世界遺産に推薦することはできません。
遺産の選定はボリビア政府が決定することではあるので、理由は定かではありませんが、まず塩類平原としてウユニ塩湖は世界最大規模であるものの、塩湖単体で登録されている自然遺産はありません。絶景であるという点だけでは推薦するには弱く、普遍的価値をどこかに見出さないといけないところ。そういった意味では自然遺産としての登録は現状としては難しいのです。
世界遺産マニアの結論と感想
残念ながらウユニ塩湖は世界遺産ではありませんが…しかし、それは現段階の話。これからボリビア政府が推薦するかもしれないですし、民間で世界遺産への登録運動が発生するかもしれないですし…世界遺産になる可能性は、あくまでも「これから」なのです。
※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。