世界の金融センターである香港は「100万ドルの夜景」と呼ばれるほどにビルが多く立ち並ぶモダンな景観が特徴ですが…世界遺産はあるのでしょうか?
ここでは、香港の世界遺産はあるのか?世界遺産マニアが分かりやすく解説していきましょう。
香港に世界遺産は存在しない?
香港は正式名称は「中華人民共和国香港特別行政区」と呼ばれ、中国においても特別行政区という特別なエリアとなっています。ここは長らくイギリスの植民地でもあったことから多くの旅行者が訪れ、西欧と中国の文化が融合した独特な町並みが人気のエリアです。
しかし、人気の観光都市ではありますが、香港そのものは世界遺産としては登録されていません。これはなぜでしょうか?
実は世界遺産に登録するには、世界遺産条約の締約国の政府が世界遺産センター(世界遺産委員会事務局)の協力を受けながら世界遺産候補である「暫定リスト」を作成する必要があるのです。つまり、暫定リストに掲載されていない遺産は、世界遺産に推薦することはできません。
そして、現在の中国の暫定リストには香港が記載されていないため…残念ながら世界遺産になる可能性は今のところ0%です。まずは、世界遺産になるほどの魅力的なスポットを、世界遺産にする理由を探す段階である限り、世界遺産は生まれないのです。
香港には世界遺産がないが、近くには世界遺産「マカオ歴史地区」がある
香港には世界遺産はないのですが、実は手軽に世界遺産を訪れることができます。それが70km離れた「マカオ」。フェリーで約1時間の距離ですし、世界最長の「港珠澳大橋 (こうじゅおうおおはし)」を使えばあっという間!
国際貿易港であるマカオは、16世紀半ばから1999年まで、ポルトガルの管理下にありました。町にはポルトガルと中国、それぞれの建築様式を組み合わせた邸宅や教会、要塞、広場など、歴史的建築物がいっぱい!特に「聖ポール天主堂跡」はアジアで最大のカトリック教会であった場所で、石造りのファサードは街のシンボル的存在。教会なのに東洋的な雰囲気も感じられるのも東西の交流地であるマカオならでは。
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世界遺産マニアの結論と感想
残念ながら香港には世界遺産がありませんが…しかし、それは現段階の話。これから中国政府が推薦するかもしれないですし、市民の間で世界遺産への登録運動が発生するかもしれないですし…世界遺産が生まれる可能性は、あくまでも「これから」なのです。
※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。